「北欧」からやって来た「神様仏様ユンカー様」がまさに“神ってる”レベルに到達した。浦和レッズのデンマーク人FWキャスパー・ユンカーが、1試合2発の暴れぶりで、公式戦10戦10発をマークした。

5月に加入後、わずか1カ月で2桁得点。チームは惜しくも逆転負けを喫したが、「北欧神」の存在感は神々しいものがあった。

気付けば、そこにユンカーがいた。前半9分。ペナルティーエリア内での混戦。セットプレーで残っていたDF槙野がつぶれ役となり、パスを出した先にユンカー。ステップを踏めない中で押し込んだ。後半には芸術性で魅了。1-1の同8分。自陣ペナルティーエリア手前で自ら拾い、MF小泉に預けると一気に加速。ハーフウエーラインを過ぎた辺りで、小泉からリターンをもらうと、さらにスピードを上げた。ペナルティーエリア手前左から、ゴール右へループシュートを決めた。

1試合4発だったかもしれない。後半19分。ペナルティーエリア左からのシュートは右ポストにはじかれた。同20分は、ペナルティーエリア内のこぼれ球からシュートを狙ったが、2度ストップされた。ロドリゲス監督は「何とも言い難い試合」と逆転負けに厳しい表情だったが、ユンカーがいれば、何かが起こる気配がする-。“神話”はまだ続きそう。【栗田尚樹】