Fリーグ1部のYSCC横浜に新加入したサッカー元日本代表MF松井大輔(40)が14日、横浜市内で入団会見に臨んだ。過去には、横浜FCのFWカズ(54、三浦知良)がシーズンオフにFリーグでデビューした事例はあるが、W杯を戦った代表選手がFリーグに本格参戦するのは松井が初めて。

松井は冒頭で「本当はベトナムでプロ生活を終えようか迷っていましたし、この1年で引退を考えたこともありました。違う挑戦させてもらえることに感謝したいと思っています。挑戦が始まるということで、自分もワクワクしているし、サッカー人として、子どもに戻ったようなプレーが出来れば面白いと思うので、見ていただいたらと思います」とあいさつ。引退もよぎったと言うが、新天地でのプレーを決めた。

一問一答は、以下の通り。

-なぜフットサル?

ベトナムで、いろんな国内外からオファーをもらった時に、引退も考えましたし、このままでいいのだろうかとも思った。自分らしさ、長くないサッカー人生をどう進めばいいか、考えた結果、楽しい、子どもに戻ったようなワクワク感をピッチで表現できるのではないかと思い、決めました。

-カズさんからは

連絡しました。「面白いんじゃないか」と話してくれて、「難しいかもしれないけど、大輔なら出来るよ」と言ってくれた。北沢さんらにも相談して。難しいとは思いますけど、フットサルを楽しみたい。フットサル界を盛り上げたい。そういう思いです。

-シーズンオフにサッカーとの二刀流は?

サッカーのオファーもあったし、もともとベトナムで終える人生だったので、人生何が起きるか分からないなと。二刀流、大谷選手のようになる可能性もあるかもしれないですけど、それは分かりません。

-オファーの中、YSCCに決めた理由は?

自分のプレースタイルも、新しいことにチャレンジするチームだったり、自分もチャレンジが出来る環境が目指しているものが同じだったということで、選ばさせてもらいました。

-隔離期間中に思ったサッカー人生は?

6月から9月かな。ベトナムはロックダウンもやっていた。食事は軍の人が持ってきて、外に出られない。非常階段、屋上で運動も体幹ができるくらい。外に出られない苦しみは、サッカー選手としては致命的。日本に帰ってきてからも2週間の隔離。コンディションをつくっていきたい。

-自分の人生をどう考えたか?

Jリーグでやるため、契約を切って帰ってくるか、いろいろ考えた。なかなか考えるというか、どういうサッカー人生を何が合っているのか、もっとチャレンジしたい、もっと楽しみたい。発見できたらいいし。フットサルは朝6時、8時の練習。時間もあるので、指導者とか、また違うことも出来る。フットサルで得た知識をサッカーに持って行けるのではないか、将来的にプラスに考えられた。

-フットサルでは、らしさが出るのでは?

コンパクトになる。ボールに持つ、交代も何回もできる。1対1の練習も多い。1対1のドリブルの楽しさ、見ている人が面白いと思えるサッカーが出来ればいい。

-ピエ・リヤン・アウンにアドバイスなどあれば

海外でプレーするのはすごく難しくて、言葉、文化の問題がある。日本は救えた、助けることが出来たのは、この国の良さだと思う。日本はいい国だと思いますし、みなさんが彼を助けてくれると思う。自分もチームにとけ込めるよう、助けていきたい。みなさんも、彼を街中で見つけた時に「頑張って」と言ってもらえると、彼も助かると思う。

-プレー面でのアドバイスは?

練習とかでも、若い選手が彼に日本語を教えたりしている。すごくいい感じで過ごしていると思う。コミュニケーションを取りながら、やることが一番の近道だと思う。

-ベトナムのリーグ戦再開の見込みは

そこが曖昧な感じだった。最初は7月に開催という話だったが、そこから伸びて、伸びて来年の2月に開催されますとなった。それも、まだ決まっていない。向こうのスケジュールも、明日の練習も分からないこともある。

-YSCCのオファーはいつ頃?

7、8月くらい。ベトナムに残るのか、最後まで全うしようと思っていたが、リーグが開催されないとなったので、移籍を決めました。