12年連続で死守してきたJ1での戦いが幕を閉じた。J2に来季降格するベガルタ仙台は鹿島アントラーズに0-1で敗れた。

5勝13分け20敗の19位で、敗戦数は過去最悪だった。今季残り2節のタイミングで、手倉森誠前監督(54)が辞任し、ヘッドコーチから昇格する形で原崎政人監督(47)体制になった。新指揮官は来季も続投。東北からは14年ぶりにJ1クラブが消滅しただけに、1年での返り咲きを目指す。

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仙台は落ちるべくしてJ2に降格した。残留を争った14位清水に2敗、15位柏に1勝1分け、16位湘南に2敗、17位徳島に2敗、18位大分に1勝1敗、20位横浜FCに2分けと、ライバルとの直接対決で2勝3分け7敗。勝つべき相手に勝てず、切り札も不在だった。直近だと18年はFW西村が24試合11得点と量産した。19年はDF永戸(現鹿島)が正確な左足で10アシスト。昨季は192センチのFW長沢(現大分)の高さという明確な武器があった。

しかし、今季は補強の目玉、FWマルティノス(現J2山形)が「チームの和を乱す行為があった」として7月末に契約解除となった。その中でも15試合3得点。5月12日川崎F戦で起死回生の同点弾、同26日名古屋戦で決勝弾、同30日C大阪戦の同点弾と、勝ち点5の獲得に貢献。結果的に「ジョーカー」マルティノス退団も降格に響いた。