悲願の初優勝を目指す仙台育英は優勝経験のある滝川二(兵庫)との「名門対決」を2-1で競り勝ち、3回戦進出を決めた。城福敬監督(64)は「立ち上がりからゴールを奪う意図はうまくいっていた。決定機を決めきれず選手の焦りを心配していたけど、2点目を取れたことが勝因だった」と初陣を振り返った。

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大舞台でも力を発揮するのがエースストライカーだ。FW佐藤遼(3年)が2ゴールの活躍。0-0で迎えた後半22分。右クロスからのボールに高い打点のヘディングでぴたりと合わせた。相手GKの頭を越え、待望の先制ゴールとなり喜びを爆発させた。「気合で入れました。とにかく、落ち着いてプレーすることを意識していた」。後半35分には右足でゴールネットに突き刺し、チームの勝利に大きく貢献した。

「黄金世代」が最終章を迎えた。現3年生は1年時にU-16全国大会で3位に輝いた実績を持つ。城福監督は「期待の代」と評する。佐藤遼に加えU-16日本代表候補でこの試合2アシストのMF島野怜主将(3年)ら1年時から選手権を知るメンバーがそろっている。19年度は8強、前年度は16強と悔しさも味わってきた。最終学年で臨む最後の選手権。今大会に懸ける思いはひとしおだ。島野は言う。「1、2年生の時に味わった悔しさを晴らす。決勝の舞台まで行って絶対に優勝したい」。

次戦は1月2日、2大会前と同じ顔合わせとなった高川学園(山口)だ。城福監督は「3年間の集大成を見せるような気持ちで1戦1戦を戦っていく」。頂点への機は熟した。Vロードを着実に突き進んでいく。【佐藤究】

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