2大会連続準優勝の青森山田が、危なげなく1勝を積み上げた。

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阪南大高(大阪)を3-1で下し、4大会連続で8強入りした。前半15分にオウンゴールで先制。後半3分にJ1東京加入内定のMF松木玖生(くりゅう、3年)のCKからDF丸山大和(3年)がヘディングで追加点、後半12分にはFW名須川真光(まさき、3年)が2試合連続弾を決めた。

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得点感覚抜群のセンターバック(CB)が、あいさつ代わりの豪快ヘッドを突き刺した。丸山は1点リードの後半3分、松木の右CKにニアで飛び込み、追加点を挙げた。青森山田は昨年度からGK含む最終ラインが総入れ替えし、今季からスタメンに定着。今では不動の存在だが「最初の方は自信がなくて、周りから立ち居振る舞いも弱く見えていましたが、試合を重ねて、だんだん自信がつき、自分の武器を磨いた結果、あのゴールにつながったと思います」と胸を張った。

今夏は救世主になった。16年ぶりに全国高校総体を制したが、米子北(鳥取)との決勝戦(35分ハーフ)は土俵際まで追い込まれた。それでも、丸山は後半34分に同点弾、延長後半ロスタイムに逆転弾と、いずれもヘディングをさく裂。DFながら6試合4得点と活躍した。「点を取れるCBが怖い選手」を理想像に、この試合でも相手の脅威であり続けた。

昨季はほとんどの期間をBチームで過ごした。全国選手権では登録メンバー30人に入ったが、関東遠征に帯同する25人から漏れ、青森での留守番部隊となり「立ち位置を見失ったときもあるが、悔しくて『やってやろう』という気持ちがより強くなりました」。そのときの反骨心を飛躍につなげた。

東京都足立区出身で、中学時代は「遊ぶことが大好きでした(笑い)」とサッカーだけに打ち込んでいたわけではない。小中学校で同じチームだった青森山田OBで東京国際大の古沢ナベル慈宇(よしたか、1年)の勧めもあり、常勝軍団へ進学を決めた。「きついところにいく方が自分のためになると思い、殻を破るというか、人間性もすべて変わるために青森に来ました」と選択が間違っていないことを結果で証明。4日の準々決勝では東山(京都)と対戦する。ヘディングマスターが攻守で暴れる。【山田愛斗】

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