サッカーの高円宮杯U-18プリンスリーグ北海道が17日、札幌・東雁来公園ほか4会場で開幕する。8チームによる2回戦総当たりで、最終14節は10月2日。優勝、準優勝チームは高円宮杯プレミアリーグ参入戦へ、下位チームはブロックリーグに降格する。昨季のプレーオフ(PO)で3位となり昇格を決めた札幌光星高が、10年ぶりのプリンス参戦で上位をうかがう。

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札幌光星高が10年ぶりにプリンスリーグの舞台に帰ってきた。昨年11月のPO3、4位決定戦で北海道栄高に2-1で勝利。3位となり昇格が決まった。DF土井駿輔主将(3年)は「先輩たちがずっと受け継いできた光星の伝統、戦う気持ちを引き継いで、プリンスリーグ昇格につなげられたのがうれしい。全部勝つくらいの気持ちで」と闘志を燃やしている。

チームの中心、土井主将とFW川合流央(るお、3年)の2人は“打倒コンサドーレ”を掲げる。ともに札幌U-15出身。昨年トップ昇格を果たし現役高校生ではクラブ史上初のプロ契約を交わした西野奨太(17)は同学年だ。中学まで一緒にプレーしていた選手の活躍に土井主将は「同じ年代からするとかなり刺激的」。川合は「すごく驚きました」と、うらやむ気持ちと同時に闘志をかき立てられている。さらに昨季の同リーグはコンサドーレ札幌U-18が優勝。土井は「相手のレベルは高いけど、弱気になったりはしていない。負けないという気持ちで」と強敵打破へ語気を強める。

古豪として復活を目指す。高校総体には過去10度出場。高校選手権は79年、81年と2度出場の実績があるが、近年は上位進出を果たせずにいる。昨年10月の全国高校選手権道予選準々決勝では、優勝した北海に0-2で敗れた。ともにフル出場した土井主将と川合は先輩たちの悔しがる姿が目に焼き付いている。雪辱へ攻撃のキーマン川合は「チームの勝利が1番。自分が点を取って勝たせる」と言い切る。

浦和や川崎などでプレーした元Jリーガーの小林宏之監督(41)は就任8年目で初の同リーグに挑む。「やっとスタートラインに立てた。また1つ上のステージを目指していきたい」と話す。初戦は17日、旭川実高と対戦する。土井主将は「このチームなら上を狙える。てっぺんを取りにいきたい」と目をぎらつかせた。【山崎純一】

<北海 1戦1戦成長していければ>

北海高は5年ぶりのプリンス参戦となる。昨季は全国高校選手権道予選を2年ぶりに制覇。17年ぶりの全国勝利を狙ったが、長崎総合科学大付に1-2で逆転負けを喫した。島谷制勝監督(52)は「まだまだ質的にも課題は多いが、チャレンジャーとしてしっかり戦えるように。1戦1戦成長していければ」。初戦は17日、昨季王者の札幌U-18と対戦する。

◆プリンスリーグ北海道の昇降格条件 8チームで行われる。優勝、準優勝チームにプレミアリーグ参入戦出場権が与えられる。下位チームはブロックリーグに降格。降格チーム数は2を基本に、プレミアリーグへの昇格数やブロックリーグ上位チームとのPO結果などにより変動する。