大阪ダービー史上、公式戦56度目の対戦で初めてスコアレスドロー決着となった。通算3勝1分け1敗のC大阪はA組2位以内を確定させ、1試合を残してベスト8を懸けたプレーオフステージ進出を鹿島とともに決めた。1勝2分け2敗のG大阪は敗退が決まった。

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95年の初対戦から丸27年がたち、56度目の大阪ダービーでついに0-0の結果が刻まれた。ドロー以上が1次リーグ突破条件だったC大阪は「引き分けは残念だが、大きな目的の1つはクリアできた」(小菊監督)。昨年準優勝で、17年以来の優勝を狙うルヴァン杯で最初の関門を突破した。

大阪勢同士の誇りを懸けた戦いだから、好不調に関係なく、点を取り合って歴史を重ねてきた。この日は相手より敵陣に攻め込みながら無得点に終わり、主将MF清武は「守備が頑張ってくれていたから、前(攻撃陣)が結果を残さないと」と反省した。

その守備陣はほぼ安定しながら、試合終了間際にDF松田のスーパークリアも生まれた。DF西尾は「次につながる、ポジティブな引き分け」。7位につけるJ1リーグを含め、複数のタイトル獲得の可能性を残したまま夏へ突入する。

○…G大阪 1次リーグ敗退が決まった片野坂監督は「C大阪の守備を崩すまでの攻撃の迫力、質は足りていなかった」と悔しがった。FWはパトリックではなく、プロ1年目の18歳坂本を先発で送り出したが、脅威を与えるまでにはいかなかった。2トップを組んだFW山見は「チャンスをつくりきれなかった。ラストパスの精度も足りなかった」と課題を挙げていた。

◆大阪ダービー 95年5月3日にJリーグ第1ステージで初対戦し、森島らを擁するC大阪がバルデスの得点で1-0と勝利。その後はルヴァン杯(前身ナビスコ杯)や天皇杯、ACLでも対戦。公式戦通算はC大阪が18勝11分け27敗と負け越すが、最近9戦は5勝3分け1敗と形勢逆転。