来季のJ1残留を懸けた激戦の火ぶたが切られる。

清水エスパルスとジュビロ磐田の「静岡ダービー」が、22日午後4時からIAIスタジアム日本平で行われる。両クラブの順位は清水が17位で、磐田が最下位の18位。互いに勝利だけが求められる一戦は、先制点が鍵を握る。昨夏まで清水に在籍していた磐田MF金子翔太(27)は、古巣撃破を誓った。【神谷亮磨】

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所属するクラブは変わっても、伝統の一戦の重みは理解している。金子は昨夏磐田に加入。プロ生活をスタートさせた清水を離れ、ライバルチームの一員になった。計7年半在籍した思い入れの強いクラブと残留を懸けて対する。21日は磐田市内で非公開練習に参加。ネット会見で「考えなくても自然と気合が入る」と力を込めた。

先発した2月の前回対戦では、後半途中でピッチから退いた。チームも退場者2人を出し、1-2で敗戦。金子は「借りを返したい」と雪辱に燃えている。直近のリーグ戦では3試合で2得点と、コンディションも右肩上がりだ。

前節横浜戦(1○0)は守備的な戦いに徹したが、清水戦は今季積み重ねてきた攻撃的なスタイルで真っ向勝負。残留するためには勝つしかない一戦で、「勝ち点3以外はいらない」と金子。やるか、やられるか。やられる前に古巣のゴールを射抜いて、勝利を呼び込む。

◆J1磐田は21日、下部組織のU-18MF後藤啓介(17=磐田東高2年)と来季新加入選手として仮契約したと発表した。後藤は191センチの長身に加え、豊富な運動量やスピードが持ち味。U-17日本代表の経験もある。チームを通じて「小さいころから応援していたクラブで、プロ選手としてスタートすることができて、とてもうれしいです」などとコメントした。