清水エスパルスDF山原怜音(れおん、23)が自身のキックで勝ち点3を呼び込む。29日のホーム鹿島戦(アイスタ、午後3時)に備え、28日は静岡市内で最終調整した。前節磐田との「静岡ダービー」では、CKのキッカーとして先制点をお膳立て。チームは後半ロスタイムに失点して痛恨のドローに終わるも、「練習していた形がしっかりと出たことは次につながる」と前を向いた。

プロ1年目ながら、今季は31試合に出場。チーム最多の8アシストと攻撃面での貢献度が光る。鹿島との前回対戦でも、左サイドの突破からクロスで先制点を演出。堅守を誇る相手に対し、「サイド攻撃が鍵になる」とゴールへの道筋をイメージした。

今季は残り2試合。順位は16位だが、自力で来季のJ1残留を決められる状況にある。磐田戦後は、サポーターから容赦ないブーイングを浴びせられる一幕もあった。山原は「そういう反応は仕方がない」と真摯(しんし)に受け止め、次戦での共闘を求めた。「みんなで1つになって、最後に笑って終われるような結果を残したい」。ホーム最終戦での勝利を弾みにして、残留も勝ち取る。【神谷亮磨】