ジュビロ磐田がわずか1年でJ2に逆戻りとなった。J1残留へ勝利が絶対条件だったアウェーでのガンバ大阪戦は0-2で敗戦。1試合を残して17位以内が確定し、クラブ史上3度目のJ2降格が決まった。

前半は互いに無得点。磐田は古巣戦となったMF遠藤保仁(42)が5試合ぶりに先発復帰。中盤で積極的にボールを受けるも、攻撃のテンポを作れなかった。0-0で迎えた後半12分、遠藤がゴール中央で右クロスをフリーで受けるも、シュートはゴール上。決定機を逃すと、同21分にカウンターから先制点を許した。同28分にも痛恨の2失点目。完封負けで残留の道が絶たれた。

今季は伊藤彰前監督(50)のもとで攻撃的なチームの構築を図った。昨季J2得点王のFWルキアン(31)が福岡へ移籍し、後釜として元日本代表FW杉本健勇(29)を獲得。だが、目玉補強だった杉本は29試合で1得点と鳴りをひそめた。今夏も補強ポイントだったFWを獲得できず。8月には成績不振を理由に伊藤前監督を解任したが、渋谷洋樹監督(55)就任後も1勝4分け3敗と立て直せなかった。

さらに追い打ちをかける問題も明るみに出た。今月19日には昨季加入したFWファビアン・ゴンザレス(29)との契約規則違反が発覚。FIFAから来季の補強禁止を通達された。クラブはスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴しているが、裁定が下される時期は不明で、来季の選手編成にも影響が出ることは必至だ。

かつて、J1で3度の年間優勝を誇ったクラブはここ10年間で3度目のJ2陥落。名門のプライドは地に落ちた。