昨年度の全国高校サッカー選手権王者・青森山田が、向陵に17-0で完勝し、26年連続の決勝進出を決めた。

J2のFC町田ゼルビアの来季監督就任が決まっている黒田剛監督は、ベンチで戦況を見守り、青森山田の次期監督就任が濃厚な正木昌宣ヘッドコーチに采配を委ねた。

青森山田がゲーム序盤から圧倒した。前半8分、MF小野理竜(りろ、3年)が先制。エースFW小湊絆(つな、3年)も同10分、14分、18分と立て続けにゴールを奪い、早々とハットトリックを決める。同37分には相手を巧みにかわして4点目を奪った。前半を11-0で折り返し、後半もたたみかけて6ゴールを挙げた。

MF奈良岡健心(3年)、FW武田陸来(りく、3年)の2選手も小湊に続いてハットトリックを達成。けがで離脱していた主将のDF多久島良紀(3年)が約3カ月ぶりに復帰し、約20分間ピッチに立った。

26年連続28度目の優勝に王手をかけた。黒田監督は「采配に関してはすでに正木ヘッドコーチに託してやっているので、裏方としてできることをやってあげたい。監督という名前の最後の大会になるので、ここまで25年連続で来ているものを、ひとつ26年に乗せる作業でしかないですが、一戦必勝でやっていきたい」と話した。6日の決勝では、東奥義塾-八戸学院野辺地西の勝者と対戦する。