清水エスパルスとジュビロ磐田の「静岡ダービー」が18日(エコパ、午後2時)に行われる。J2での対戦は今回が初めて。開幕から4戦未勝利の清水はMF白崎凌兵(29)がチームを今季初勝利に導く決意を語った。今季は清水が14位で、磐田が15位。序盤の遅れを取り戻すための重要な一戦を迎える。【神谷亮磨】

チームに漂う停滞感をダービーで吹き飛ばす。清水は17日、静岡市内で最終調整。横断幕が掲げられた練習場で約1時間半のメニューをこなした。今季は開幕から4試合連続ドロー。ボランチとして先発が濃厚な白崎はチームの思いを代弁した。「ここまでスッキリしない試合が続いているけど、ジュビロに勝って勢いをつけたい」。宿敵からの今季初勝利を「踏み台」にして上位浮上を目指すつもりだ。

攻撃陣も今季はここまでわずか1得点。J2屈指の戦力を誇りながらも、ゴール欠乏症に陥っている。次戦はチャンスを作っただけでは許されない。白崎は「ゴール前では大胆さと冷静さを持ち合わせてやりたい」。チームが4試合で放ったシュート数はJ2トップタイの53本。1試合平均13本以上を浴びせているチャンスを確実に仕留めることが勝利への近道になる。

2月の鹿児島キャンプで行った磐田との練習試合では主力組が3-0の圧勝だった。それでも、「相手も熟練されてきている」と表情を引き締める。試合に向けた調整では引いた相手をこじ開ける攻撃のバリエーションに磨きをかけてきた。白崎に求められているのはゲームメークだが、「ゴールに直結する仕事をやらないといけない」と、気持ちも前に向いている。

舞台がJ2に変わっても、互いのプライドを懸けた一戦の重みは変わらない。頼れる司令塔は「自分たちのサッカーをやれば勝てる相手。勝たないといけない。勝つことだけを考えたい」と繰り返した。ダービーは内容よりも結果。その一心で走り続ける。