ガンバ大阪は30日、ユースを率いていた森下仁志監督(50)の退任を発表した。指導の適正範囲を超えた不適切な言動が認められたことが理由という。後任監督は決定次第発表される。

具体的には2月28日、森下監督の指導について、一部の選手から「指導の適正範囲を超えた不適切な言動が見受けられる」とクラブに情報提供があり、調査を開始。同時に同監督を自宅待機にし、Jリーグにも報告していた。

3月に入り、森下監督、選手やスタッフの計39人から聞き取り調査を行い、顧問弁護士と調査結果に基づき協議を実施。同24日に「指導の適正範囲を超えた不適切な言動」を認定し、同監督も事実と認め、クラブとの話し合いの上で退任が決まったという。

小野忠史社長は「スポーツ指導者による指導の適正範囲を超えた不適切な言動は絶対にあってはならない事です」などと謝罪し、「弊クラブに関わるすべての人が安心してアカデミー活動に取り組むことができる環境を整備すべく、再発防止を徹底して参ります」とコメントしている。

この件に関し、クラブは31日に改めて取材対応する予定。

和歌山県生まれの森下監督は現役時代はMFで、帝京高、順大を経て、95年にG大阪入団。豊富な運動量や闘志あふれるプレーが売りで、札幌や磐田にも在籍。J1通算202試合9得点の結果を残した。

磐田や京都などの監督も務め、鳥栖で指揮した際は、のちに日本代表になったMF鎌田大地(Eフランクフルト)を育て上げるなど、若手の育成には定評があった。古巣G大阪には19年に復帰し、U-23チームやユース監督を歴任していた。