いわきFCは大分トリニータに1-3で敗れ、ホーム連敗となり暫定17位。

冷たい雨が降る中、集まったサポーターの声援に応えることができなかった。

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経験値の差が出た。前半7分に先制されると防戦一方。前半のボールキープ率は大分の76%に対し、いわきは、わずか24%。村主博正監督(46)が「前半は我慢強く1点に抑えた」と振り返るほど大分に押し込まれる時間帯が続いた。

だが後半に入り、いわきが反撃。MF加瀬直輝(22)ら右サイドを中心にチャンスをつくり、ゴールを脅かすも、得点は生まれず。ここで1点取れていれば展開は大きく違ったかもしれない。だが、その間隙(かんげき)を縫った大分がワンチャンスを生かし後半20分、2点目をゲット。続く23分にも3点目を奪われた。冷たい雨が降る中、集まったいわきサポーターを歓喜させたのは後半36分。24年加入内定の特別指定選手、名古屋学院大のFW近藤慶一(21)が、一矢を報いるゴールを奪ったシーンのみ。

MF山下優人主将(26)は「J2のレベルの高さというか経験の差が出た。2点目を奪われたのがもったいなかったし、大分さんは試合がうまい。連敗は絶対にできないし、ケガ人も多いけど総力戦で戦う」と12日のアウェー金沢戦を見据えた。

8日にチーム創立29年目を迎えたJリーグの大先輩・大分の洗礼を受ける形となったが、村主監督は「決定力でしっかり決めていかないとこういう試合になる。それでも最後まであきらめずに1点取ってくれたことを次につなげたい」と今後の課題に「決定力」を挙げた。チームはこれで暫定17位と厳しい状況は続く。だが、1戦1戦経験値を上げ、上位進出を目指す。【浦部歩】

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