関西リーグ1部のチェント・クオーレ・ハリマ(兵庫)と対戦したセレッソ大阪は、5得点の勝利で2回戦に勝利した。

ゴールラッシュの口火を切ったのは、前半7分のFW北野颯太(18)のヘディング弾だった。

左CKのチャンスを得ると、キッカーMF原川力(29)がモーションに入るタイミングで中央からニアにポジションを移し、マークを外してニアサイドでフリーになった。原川のボールに頭で合わせ、先制点を決めた。

チームが加点し3点リードで迎えた後半29分には、ゴール前でクロスのこぼれ球を右足で蹴り込んで追加点。「結果が残すことができてホッとしている」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

この試合には、特別な思いを持って臨んでいた。5月に挑んだU-20W杯アルゼンチン大会は1次リーグ敗退。

「世界との差をすごく感じた。何もできなかった自分がすごく悔しい。結果を残して帰ってきたかったが、自分の実力がまだまだだった」

同世代相手に結果を出せなかったという現実を突き付けられた北野は、「この試合に懸けていたし、結果残さなかったら後がないと思うぐらいの覚悟で臨んだ」。

この試合では、先制点後にチーム全体が停滞気味になったが、最前線で裏を狙う動きを繰り返し、ボールを保持する相手にも果敢にアタックした。「一番はフィジカルやクイックネスのところ」と明確になった課題を克服すべく戦い続けたことが、2ゴールという結果につながった。

「悔しい気持ちはあるが、自分はそれを力に変える能力はあると思っている」と話した18歳は、ここから再び成長を遂げる。

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