この秋、TBSにサッカー番組が誕生する。同局系で長年愛された「スーパーサッカー」の終了から2年半。15日から「KICK OFF! J」(日曜深夜0時58分)が始まる(初回は深夜1時28分スタート)。番組MCを務めるのは、同局齋藤慎太郎アナウンサー(26)だ。元横浜F・マリノスユースで、立教大学までサッカーを続けた本格派。入社4年目で早くも夢がかなった。プレーする側から伝える側に。サッカー愛を全力でぶつける。全3回の3回目は、日本代表MF三笘薫(ブライトン)との関係を聞いた。

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齋藤アナは、日本代表の「顔」とも言える三笘とプレー経験がある。最初の出会いは小学6年生の頃だった。当時街クラブにいた齋藤アナは、川崎フロンターレの下部組織にいた三笘と神奈川県の選抜で一緒になった。「これはなんだってくらいうまかったですね。ドリブルが今みたいにボーンボーンボーンみたいな感じじゃなくて、もっとなんかね、足元でヌルヌルしたドリブル。薫のドリブルってヌルヌルっていう表現を結構使っていた。足元にボールが入っていて、ずっと自分の足に吸い付いてるみたいなイメージだった。高校くらいまで変わらなかったんですよ」と懐かしがる。

齋藤アナは、中学で川崎フロンターレのライバル・横浜F・マリノスの下部組織に進んだ。ともに高1で神奈川県の国体メンバーに選出され、また一緒にプレーした。「やっぱり線が細くて、そんなに身長もなかったので、体で負けちゃうことも結構あったんですよ。僕と一緒にベンチにいて、国体もそんなに出ていないです。うまい選手だってイメージはありましたけど」。

大学で三笘のプレーをみて、その変貌ぶりに目を疑ったという。「印象がガラッと変わりました。筑波大学の、総理大臣杯の決勝かなんかを見たんですけど、『えー!』みたいな。フィジカルを押し出して、そこにテクニックが乗っているみたいな選手になっていたので。がっしりしていた。筑波に入って、スピードの使い方と、スピードに乗りながらのドリブルの使い方とかを身につけて、なんか違う選手に見えました」とうれしそうに語った。

その三笘は、自身が大好きなプレミアリーグで活躍を続ける。「めちゃくちゃインタビューしてみたいです。プレミアリーグで主役になるこの像を想像していましたかって。たぶんしていたんでしょうね。こないだも(リバプールDF)ジョー・ゴメスをぶっちぎっていましたよ。それが現実ってどんな世界線なのかな…」とサッカー少年のように目を輝かせた。三笘と立場は変わったが、それぞれの方向で、サッカー界を盛り上げていく。【佐藤成】

◆「KICK OFF! J」…関東J1の8チームを中心に、J2、J3チームも含めてさまざまな情報を届ける。30周年を迎えたJリーグのさらなる発展を推し進めていく。齋藤アナと御手洗菜々アナがMCを務め、JリーグOBの解説者をゲストに迎えて番組を進行していく。

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