鹿島アントラーズの岩政大樹監督(41)が10日、柏レイソル戦(11日、カシマ)を前にオンライン取材に応じ、周囲の否定的な意見に流されない覚悟を口にした。

タイトルが使命の鹿島が、今季も無冠が決まり、7季連続で国内タイトルから遠ざかる。昨夏就任した岩政監督は新しい鹿島をつくるべく奮闘しているが、新しいスタイル構築は時間がかかるのが常。1年で結果は出せなかった。

特に、攻撃で「得点力不足」の声が多い。岩政監督はチームの得点がJ1で5位であることを挙げ「(得点上位の)横浜、神戸、川崎、札幌。このクラブが何年かけ、タレントをどれだけそろえてつくりあげてきたか、冷静に見ながら取り組まないといけない」と強調。「形を探す、形を作ることは大事だが、結果に対してネガティブになって、選手が必要以上に、周りの否定的な声に流されてどんどん消極的になって、チャレンジしなくなって得点が生まれなくなるサイクルはよくあること」と話し「タイトルを失った瞬間に、ネガティブな話を始める人が周囲でたくさんいる中で、それが鹿島というクラブ、選手たちの成長を阻害している」と持論を述べた。

柏戦は、1年間の取り組んだ流動性のある攻撃の進歩を見せる場でもある。「タイトル失ったからと言ってその道が否定されるべきでない。いろんなものと戦っている状況。選手が次のチャレンジを意欲的なチャレンジを見せて、どんどん、それを応援していただけるような現場の姿勢を見せたい」と話した。