最下位20位のギラヴァンツ北九州が9試合ぶりの今季最多6発快勝で、JFL自動降格圏の「最下位確定」を阻止した。

6連敗中だったが、引き分け以下で最下位が確定する崖っぷちのホーム試合で意地を見せた。小林伸二監督(63)は「こういう経験が来年につながる」と前を向いた。

前半3分、大卒ルーキーのMF若谷拓海(22)が、シュートのこぼれ球を決めて、プロ初ゴールで先制した。同8分、FW岡田優希(27)が、左サイドのドリブルカットインから今季6点目。早い時間帯に主導権を奪った。

そして同11分、相手の1発退場で数的優位になり、パワーはさらに加速した。

だが、同21分、まさかのPK献上で1失点。それでも、危機的状況に気を緩めることはなかった。

同33分、今度は大卒ルーキーのFW高昇辰(23)が、右クロスに頭で合わせて今季2点目で突き放した。そして、勢いのまま、後半も怒濤(どとう)の3得点だ。

残り3戦で、暫定ながら19位SC相模原との勝ち点を「9」に縮めた。だが、残りを全勝しても事実上の最下位といえる厳しい状況だ。

最下位の場合、自動降格、またはJFL2位との入れ替え戦に回る。だが、J3クラブライセンスを持たない2クラブが上位だと、降格回避となる。他力ではあるが、最後まで残留を信じて、走り続けるしかない。