今季最大の決戦でJ2清水エスパルスMF乾貴士(35)がチームをJ1昇格に導く。2日のJ1昇格プレーオフ(PO)決勝は3位東京Vと対する。会場は聖地国立。11月30日の練習後はオンラインでの取材に応じ、強い決意を口にした。4位の清水にとって、J1昇格へは勝利が必須で、「チャレンジャー精神で全てをぶつける」と力強く話した。

勝てば、自動昇格だった最終節水戸戦は1-1。山形とのPO準決勝はスコアレスドローで、直近2試合はわずか1得点。リーグ2位の得点数を誇った攻撃陣は鳴りをひそめている。それでも、強気で攻める姿勢は変えない。乾は「前半の最初から気持ちを込めたプレーをする」。相手はリーグ最少失点の堅守が武器で、文字通りの「矛盾対決」。堅い守備をこじ開けるイメージはできている。

引き分け以下で終戦となる一戦では互いの執念もぶつかり合う。肉弾戦も覚悟の上で「熱くなるのは仕方がない。そこもパワーに変えていく」と語気を強めた。今季、他クラブから「戦術乾」と、やゆされることも少なくなかった。次戦も執拗(しつよう)なマークを受ける可能性は高いが、「周りには頼りになる選手がいる」と、冷静さも持ち合わせてピッチに立つ。

今季は10得点10アシスト。首位町田戦や宿敵磐田との「静岡ダービー」など、大一番でチームを救ってきた。プレーする上でのモットーは楽しむこと。ただ、「次は勝つことが全て。目指しているのはJ2ではなく、J1」と言い切った。百戦錬磨のベテランは、クラブの命運が懸かったビッグマッチでも輝きを放つ。【神谷亮磨】

 

○…清水の秋葉忠宏監督(48)も挑戦者として臨む姿勢を強調した。年間順位では相手が3位。最終節の結果で清水は2位から4位に転落した。指揮官は「サポーターには悔しい思いをさせてしまった。僕らはチャレンジャーらしくぶつかっていきたい」。PO準決勝の千葉戦は現地で観戦。自身の目で見てきた相手の特徴は選手に伝えている。1日は完全非公開で最終調整し、敵地に乗り込む。