<J1:G大阪0-0新潟>◇第3節◇20日◇万博

 公式戦6戦未勝利のG大阪に「造反劇」が起きた。後半34分、途中出場にもかかわらず、わずか24分で交代を告げられたFWペドロ・ジュニオール(23)がキレた。交代のボードに自分の背番号「11」が映し出されるのを見た瞬間、ベンチの西野監督に向かって左手を何度も突き上げて“挑発”した。ゴール裏まで出ると、ユニホームを地面にたたき付けた。

 西野監督は即座に21日に出発するアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)シンガポールAF戦(23日、アウェー)のメンバー外を通告。「(起用は)明らかなミスキャスト。(交代を)引っ張りすぎたくらい。先発で出られないのはあっただろうが、プレーで爆発させてほしいと期待した。モチベーションが(監督の思いと)違ったんだと思う」と淡々と話した。

 リーグ開幕から3戦未勝利(2分け1敗)は6戦連続未勝利(2分け4敗)だった00年以来の屈辱。ACLなどを含むと公式戦6試合未勝利で計4得点だけ。昨季13得点を挙げたペドロは出場機会を得られない不満もあったのだろう。試合中に帰宅しようとしたが、同僚ルーカスの必死の説得で、他選手と一緒にバスで帰路に就いた。

 金森社長は「悔しいなら、点を取って晴らすしかないんだ。今回の行為は、強化部にリポートを出させる」と説明。最悪の場合、途中退団となる可能性も出てきた。【益子浩一】