日本代表の森保一監督(54)と93年のドーハの悲劇をともに戦った”盟友”元日本代表FW武田修宏氏(55)が2日、サッカーのワールドカップ(W杯)で強豪スペイン(同7位)を2-1で破った試合後、同監督からメッセージが届いたと明かした。

日本代表初の2大会連続の決勝トーナメント(16強)進出を決めた約1時間半後、武田氏のもとには森保監督から「スペイン戦も応援共闘ありがとうございました。選手達が勝利を目指してチーム一丸で粘り強く勇気をもって戦い抜いてくれました。クロアチアに向けてもいい準備をして全力で戦い抜きます。引き続き応援共闘よろしくお願いいたします」などとメッセージが届いた。

武田氏が「日本がすごいことに」と返信すると、森保監督からは「サッカーで社会貢献がしたいと思い活動していますので、国民の皆さんと一緒に喜べる結果が出せて幸せです」と返信があった。

武田氏は、森保監督と親交が深く、日本代表が昨年9月にスタートしたワールドカップ(W杯)アジア最終予選で2勝2敗と出遅れ、森保監督の解任論も飛び交う中、同11月1日に都内のブラジル料理店で激励の食事会を主催。ドーハ組のカズ(三浦知良、55=JFL鈴鹿ポイントゲッターズ)とラモス瑠偉氏(65)のほか、武田氏の清水東高(静岡)の後輩の日本代表・斉藤俊秀コーチ(49)が参加した。2時間、熱いサッカー談議を交わし、パワーをもらった森保監督は、同11日のベトナムとのアウェーを含め5勝1分けで乗り切り、最終予選を突破した。

そうした付き合いをしてきた武田氏に森保監督も応え、カタールに向かう直前の11月に入ってから「武さんなら話しますよ」とサッカー解説者としての武田氏と渡航前、最後の対面取材を行った。ドイツ戦前に武田氏が激励のメールを送ると「自然体で頑張ります」と返信を送ってきた。11月23日にドイツに2-1と勝って金星を挙げた試合後、武田氏が「采配の勝利」などと祝福のメールを送ると「応援ありがとうございました。勝利に浮かれることなく、コスタリカ戦にも最善の準備をしたいと思います。引き続き応援よろしくお願いします」などと丁寧な返信があったという。

武田氏は、同27日のコスタリカ戦に0-1で敗れ、賛否の声が上がった中でも、森保監督が「勝てば称賛、負ければ批判されることは当たり前のこと」と冷静に語った姿勢を評価。「ぽいち(森保監督)は、全くブレていない。後半早々、攻撃のカードを2枚(MF堂安律、三笘薫)切った采配も、本当に素晴らしかった」とたたえた。

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