W杯1次リーグで日本と対戦するセネガルは、ともにW杯に出場するクロアチアに1-2で敗れた。この試合でエースFWマネが復帰。4-4-2の2トップとして先発した。

 開始から相手のパス回しで振り回される時間帯が続いた。だが、前半15分頃から4-2-3-1へシステムを変更すると流れが好転。マネは左サイドに入る。すると同16分にA・ヌジャイからのロングパスを左サイドで受けたマネが鋭いターンで相手DFを一瞬で抜き去り、そのままトップスピードのドリブルで持ち込み、サコへ折り返す。シュートは相手GKのセーブで得点にならなかった。

 同38分にはマネのパスからサバリがチャンスメーク。切り返しての右足クロスはサコに合ったが、ヘディングシュートは枠を外した。2分後には、左サイドへのロングボールに相手DFが先に追いつきそうだったが、マネがつま先で先に触って突破。クロスはDFがブロックされたが鋭い突破だった。前半の終盤はセネガルが押し気味に試合を進めていた。

 後半に入っても流れはセネガル。後半3分にA・ヌジャイからのロビングボールでDFラインの裏に抜け出したサルが好トラップから左足シュートで先制点を奪った。同12分にはオフサイドラインをかいくぐってサコが抜け出し、ゴール前のマネにボールが渡るがトラップが流れGKがセーブ。シュートまで持ち込めなかったが、良い形は作った。

 マネにとって最大のチャンスは2点を奪われて逆点された後半39分。ゴール正面からのFKを蹴ったが、クロスバーを直撃した。ロスタイムにも右サイドを抜け出し、ヌドイのシュートをお膳立てしたが、これは相手DFが体を張って阻止した。

 試合には敗れたものの多くの決定機を作り、得点の可能性を見せた。シセ監督も試合中、チャンスを作る度に拍手をするなど、満足の試合内容になった。指揮官は「今日は(0-0で引き分けた5月31日の)ルクセンブルク戦のときよりも、内容はさらによかったと思う。2-0にできる時間帯があったし、そのための決定的なボールもあった」と納得の試合を振り返った。さらに「内容はよかった。選手たちは、攻撃であろうと、守備であろうと要求されたことをすべてやった」と選手をたたえた。だが「結果はセネガルの敗北である。サッカーにおいて、チャンスがあるとき決めなければならない。我々はそれができなかった」と課題も口にした。