「ピッチから」でおなじみの日刊スポーツ評論家、宮沢ミシェル氏(54)が、セネガル戦勝利のポイントを解説した。体格やスピードで上回る相手に対し、ピッチの使い方次第で突破口を開けると指摘。代表屈指のスピードを誇る原口が右サイドを突破することで勝機が見えてきそうだ。

 (1)逃げよう(2)開こう(3)走り込もう。この3つができれば、2戦目も勝てる。ポーランド戦を見る限り、セネガルは意外とまとまっている。しかも身体能力が高すぎる。日本が足元のパスをポンポンつなごうとすると、根こそぎ持っていかれるだろう。

 日本の普段の間合いが、相手にとっては守備領域。まずは、とにかくその領域から逃げることだ。そのため、最初の立ち位置が重要になる。両MFの原口と乾はラインぎりぎりまで開いてボールを受ける態勢に入らないといけない。ライン際に相手を引きつけて、ゴールに向かって斜めに走り込む動きでボールを受ければ、意外と楽にチャンスができるかもしれない。

 日本は子供の時から「中切って縦行かす」と教わる。相手を縦に行かすことはある程度許しても、中に入ってこられるのは絶対に防ぐように、と教わる。しかしセネガル戦は、その逆を勧めたい。縦に豪快に行かれたら、ハイスピードで縦から中へと、一気にこられる。日本は中央に人数がいる分、逆に中に入れて細かいことをやらせた方が、守りやすいはず。

 日本が攻める時は、ピッチを横幅いっぱい使い、守る時は相手を中央に追い込む。これができているか、テレビの前でチェックしてみてはいかがですか?(日刊スポーツ評論家)