ポルトガルFWクリスティアーノ・ロナウド(33=Rマドリード)が退場処分を免れた? イラン戦の後半35分すぎにヒジ打ちをしたとしてビデオ判定(ビデオ・アシスタント・レフェリー=VAR)の対象に。退場処分なら次戦出場停止のところが、警告にとどまり、この判定が物議を醸した。ロナウドのPK失敗もあって苦しみながら、チームは1-1と引き分けて16強入り。決勝トーナメント1回戦ではウルグアイと対戦する。「Cロナ劇場」はまだまだ続く。
無得点に終わっても、話題の中心はやっぱりこの男だ。今大会はここまで4得点と絶好調だったが、この日は勝手が違った。前半ロスタイム、ユース時代からの盟友クアレスマが先制ゴールを決めると、一緒に肩を組んでガッツポーズ。ここまではよかった。
後半5分ごろ、ペナルティーエリアに入ったところで倒された。主審はいったんプレー続行を指示。不満そうに両手を広げる。すると、その後にVARによってPKと判定された。決めれば貴重な追加点となる見せ場で、右を狙ったキックは相手GKに読まれて止められ、頭を抱え込んだ。その後も加点できず、イランの攻勢に遭い、歯がゆい時間が過ぎた。
問題の場面は後半35分ごろだ。球のないところで相手DFに体を寄せられ、かわしたとたん相手が顔を押さえて倒れた。これがロナウドのヒジ打ちで「退場の対象」の疑いありと、主審が映像を見に行くことに。退場ならばチームが数的不利に陥るだけでなく、勝ち上がっても決勝トーナメント1回戦は出場停止だ。ロナルドの端正な顔に不安の色がよぎった。
待つこと1分30秒以上。主審が掲げたのは警告のイエローカードだった。これにはロナウドも苦笑いを浮かべるしかなかった。
この判定に怒りを隠さなかったのがポルトガル人の敵将ケイロス監督だ。「ヒジ打ちは退場のはず。ロナウドだろうが、メッシだろうが関係ない」。同監督は08~10年にポルトガル代表を率い、ロナウドも指導。「母国の選手を悪く言いたくはない」とあくまで判定への不服を強調した。
警告か、退場か、ファウルなしか、確かに微妙なプレーで、スーパースターへの判定は世界中で議論の的となった。
結局この日はヒーローではなく、お騒がせ男になってしまったが、次のウルグアイ戦には出場できる。バルセロナFWスアレス、AマドリードDFゴティンというスペインリーグでも火花を散らす好敵手との対決だ。ウルグアイ国民は素直に喜べないだろうが、世界のサッカーファンはホッとしているに違いない。



