すでに1次リーグ突破を決めているクロアチアは、メンバーを大幅に入れ替えた。2戦目のアルゼンチン戦から4バック全員を代えるなど、2戦連続のスタメンは、MFモドリッチとMFペリシッチの2人だけだった。

 テクニシャンぞろいのクロアチアは立ち上がり、主導権を握ってボールを回しながらチャンスをうかがったが、なかなか前線へパスが出せない。ゴール近くまでボールを運べない時間帯が続いた。前半10分過ぎには、MFピアツァが相手に肘打ちして警告を受けるなど、思うような攻めができなかった。初シュートは同20分で、左ショートコーナーからのこぼれ球をMFコバチッチが右足ミドル。しかしそのシュートは相手DFにはじかれた。

 1次リーグ突破の可能性を高めるには、勝利が必要なアイスランドは、まずは自慢の堅い守備で、相手のリズムを崩した。強力4バックに加え、守備時にはMF4人が並び、8人で2ラインを組む守備網は健在。徐々にペースをつかみ、前半28分にMFマグヌソンがヘディングでチーム初シュート。その後も相手陣でファウルを受けて、直接FKを狙うなど、徐々にペースをつかんだ。

 前半40分にはFWフィンボガソンの右足シュートがわずかゴール右に外れるなど、ビッグクラブ所属ぞろいのスター軍団を苦しめた。同47分にはMFグナルソンがペナルティーエリア内で右足シュートを打ったが、相手GKの好セーブで先制点はならず、前半は0-0で折り返した。

 クロアチアは後半5分。MFパデリが右足ミドルを打ったが、バーをたたいた。同8分、左サイドをえぐって中央へ出したボールを、2列目から走り込んだパデリが右足ダイレクトでシュートし、先制点を決めた。終了まで残りわずか。中盤からボールを奪い、ペリシッチが左足で決勝点を挙げた。全勝で1位突破したクロアチアは、日本時間7月2日午前3時、C組2位のデンマークと決勝トーナメント1回戦を戦う。

 アイスランドは先制点を許した後、最前線からのハイプレスに戦術を変更し、挽回を狙った。同10分と11分にセットプレーからシュートを打ったが、わずかに外れ、天を仰いだ。同28分に決定機は、わずかに合わず、ノーゴール。そして同30分、相手のハンドを誘い、PKを得た。31分にG・シグルドソンが右足でゴール右上にしっかり決めて、一時同点とした。

 今大会初出場のアイスランドは、結局勝つことはできず、1分け2敗の勝ち点1で1次リーグ敗退した。しかしチームの結束力、体を張る守備、献身的なチームプレーなど、気迫だけはどのチームにも勝っていた。サッカーファンの胸に深く刻み込まれたのだろう。