1分け1敗で突破へは勝利が必要なアルゼンチンは、ここまでゴールを決められていないFWメッシらがスタメン。第2戦クロアチアでミスを犯したGKカバジェロに代えてGKアルマーニを起用。FWアグエロを外してFWイグアインを先発させた。

 勝てば自力での決勝トーナメント進出となるナイジェリアは、第2戦アイスランド戦で2得点を挙げたFWムサが引き続き先発。19歳GKウゾホもスタメンに名を連ねた。

 決勝トーナメント進出進出残り1枠をかけた運命の一戦はナイジェリアのキックオフでスタートした。

 最初にチャンスをつかんだのはアルゼンチン。前半8分、DFタリアフィコが積極的にペナルティーエリア内に侵入し、左足でシュートしたが枠を外した。

 ついにメッシが今大会初ゴールを挙げた。同14分、ロングボールを絶妙なトラップで縦へ抜け出すと、利き足とは逆の右足でゴール左に決めた。このゴールでW杯では06年ドイツ大会(1得点)、14年ブラジル大会3大会(4得点)を挙げており、3大会でのゴールはマラドーナとバティストゥータに並び、同国史上3人目の快挙達成となった。同34分には左からのFKを直接狙ったが、相手GKの手をかすめて右ポスト直撃。惜しくもゴールにならなかった。

 前半、ナイジェリアは得意の高速カウンターが出ず、決定的なシーンを作ることが出来なかった。

 前半は1-0でアルゼンチンリードで折り返した。

 後半4分にナイジェリアがPKを獲得。左CKの競り合いで、相手MFマスケラーノに倒されてPKを得た。VARを採用されたが判定は覆らず。このPKをFWモーゼスが決めて、試合を振り出しに戻した。

 勢いを取り戻したナイジェリアが猛攻を仕掛ける。同26分には左サイドからの横パスをMFヌディディが右足で強烈なミドルシュートを放ったが、ゴールの上を通過した。4分後にはペナルティーエリア内で相手のクリアミスを途中出場のFWイガロが右足シュートを放つもゴール左に外れて決定機を逃す。だが、クリアミスの時に手に当たったとしてまたもVARが使われたが、手に当たっていたものの、故意ではないとしてPKにならなかった。

 運命を左右するゴールを挙げたのは終了間際の後半41分。崖っぷちに立たされていたアルゼンチンだった。右クロスをDFロホが、こちらも利き足と逆の右足ダイレクトでゴール右に決めて土壇場で勝ち越した。ベンチの選手も飛び出して喜びを爆発させた。

 試合は2-1でアルゼンチンが勝利。もう1試合のアイスランド-クロアチアは、クロアチアが2-1で勝ち3連勝。アルゼンチンは苦しみながらも2位での決勝トーナメント進出を果たした。