ワールドカップ(W杯)H組第3戦、日本はポーランドに0-1で敗れたが、1点を追う終盤にパスを回して時間稼ぎする「安全策」を敢行。同時進行のセネガルがコロンビアに敗れたことで2位に滑り込んだが、終盤のボール回しには海外でも賛否両論、議論を呼んだ。
<海外の反応>
【肯定】
▼ボバン・FIFA副書記官=イタリア紙ガゼッタ・デロ・スポルト「セネガルは残念だったが、コロンビアと同様に日本にも賛辞を贈る。彼らは勝ち上がるのに値するものを出した。この規則は完璧にスポーツ精神にのっとるものだ」
▼元スコットランド代表ネビン氏=英BBC放送「私はそんなフットボールは決して見たくないが、もし彼らが攻撃的に出て敗退していたら、ナイーブで愚か者だと言われただろう」
▼英サン紙「インターネット上には『警告の数も試合の一部』『ルールにのっとった行為』と評価する声も出ている」
▼元イタリア代表監督のサッキ氏=メディアセットTV「日本は紙の上では弱いように思われているが、この大会でサプライズになるかもしれない」
▼イタリアのイル・ポスティチポ「サムライたちはいい印象を与えることはなかったが“目的のためには手段はいとわない”ことは理解できる」
【否定】
▼英BBC放送「最後に日本がしたことはW杯で誰も見たくない行動だった。FIFAの規定は恥ずべきもの。おかげで日本は世界的な笑いものになった」
▼英デーリー・メール紙「試合終盤の10分間は本当に恥ずかしい内容だった」
▼英ガーディアン紙「本当につまらない試合。喜劇的で超現実的な結末を迎えた」
▼元イングランド代表主将のブッチャー氏=英BBC放送「後味が悪い。恥ずべきだ。素晴らしいW杯が続くが、日本-ポーランド戦でちょっと汚された」
▼ロシア大衆紙モスコフスキー・コムソモーレツ「日本は試合をひどい形で締めくくった。粘り強く戦ってきた日本がこんなことをしたのはとても残念だ」
▼ロシア紙スポルト・エクスプレス「単なる醜悪」「日本とポーランドはサッカーにつばを吐いた」
▼ポーランド・サッカー協会のボニエク会長「リードされている日本代表が自ら負けを選んだ。試合とは呼べない内容だった」
▼元ポーランド代表ルバンスキ氏「最後の10分間はひどかった。(ポーランド代表にも)がっかりした」
▼ブラジル紙グロボ「皮肉にもフェアプレーが決定的な要因となった。最後の10分は正反対のことをして勝負を回避し、時間稼ぎをしたにもかかわらず」「プロサッカーでは結果が全てだが、日本は0-1のスコアより多くのものを失った」
▼イタリア・メディアセットTV「最後の10分間、日本が全く攻撃をあきらめていたことには失望した。アンチスポーツ精神だ」
▼北アイルランド代表オニール監督=英BBC放送「82年大会の西ドイツ-オーストリア戦で同じような試合を見た。監督経験者として、他の試合の行方に運命を託すという決断にはあぜんとした。日本は次の試合では“戦って”ほしい」
▼ドイツ紙ビルト「W杯で最も恥ずべき10分間」「22人がサッカーをやめた」
▼オーストラリア紙ヘラルド・サン「ラッキージャパン」
▼スペイン紙マルカ「日本、火(禁じ手)を使って遊ぶ」「汚いプレーが、日本をきれいにした」
▼スペイン紙スポルト「最悪な試合。ニシノはおかしな先発で、日本をほぼほぼ1次リーグ敗退にまで追い込んだ」
▼元韓国代表FW安貞桓(アン・ジョンファン)氏=韓国MBC「攻撃を1分間しなければファウルになる規則をつくらなければいけない。韓国は美しく敗退したが、日本は醜く16強に進出した」