サッカーW杯(ワールドカップ)ロシア大会に出場した日本代表が5日午前、チャーター機で東京・成田空港に帰国した。到着ロビーにはファンと報道陣合わせて約1000人が集まった。午前11時15分ごろ、日本サッカー協会の田嶋幸三会長(60)を先頭に、西野朗監督(63)、MF長谷部誠主将(34)が姿を見せた。叫び声のような歓声が上がり、「お疲れさま」「ありがとう」など、温かい声が飛び交った。

 3人に続いて、他の選手たちも続々と登場。MF乾貴士(30)、DF長友佑都(31)らは笑顔でファンに手を振り、他の選手たちもリラックスした表情で歓声に応えていた。今大会限りでの代表引退を表明したMF本田圭佑(32)は、黒のサングラスをかけて選手23人の最後に姿を現した。

 出迎えたファンの列は何層にもなり、1フロア上の通路にも人があふれていた。午前7時ごろには、すでに20人ほどが集まっていたという。最前列で選手を迎えた都内在住の大塚梨瑚さん(22)は「本田選手目当てで来た。本当に格好良くて、目の前を通ったけど緊張して声も掛けられなかった」と大興奮だった。

 都内の大学生、林大樹さん(22)は「選手は隙間から少し見えたくらいだが、『お疲れさま』と声を掛けた。素晴らしい戦いをした日本代表にねぎらいの言葉を掛けたかった」。友人と2人で訪れた早川薫さん(16)は「アメリカの高校に通っていて、今は夏休みなのでここに来られた。今日が私たちのとってのW杯。選手たちを近くで見られて本当にうれしい」と笑顔だった。

 長崎県出身の浦川牧(まき)さん(33)は、同郷のDF吉田麻也(29)に向けて「お帰りなさい!」と叫んだ。「次の主将は麻也さんになるかもしれない。長谷部さんとは違うキャラでチームを引っ張って、4年後は歴史を塗り替えてほしい」と願った。