イングランドはクロアチアに延長戦の末、1-2で敗れ1966年大会以来の決勝進出を逃した。

 前半5分、ゴールほぼ正面23メートルの位置からDFトリッピアー(トットナム)がFKを右足で直接決めて先制したが、後半23分に追いつかれ、1-1でもつれ込んだ延長後半4分、FWマンジュキッチ(ユベントス)に決勝ゴールを奪われた。

 サウスゲート監督は「全力を出し切ったことを誇りに思う。(現体制下での)過去2年間で相当な進歩を遂げることができた。そのために全員が努力を重ねてきた。試合終了後(スタンドから声援で励まし続けてくれた)のサポーターの反応が、チームを評価してくれている証拠だと思う。それが、この2年間での大きな変化でもある。(当初は)実現できるなどと思ってもいなかった事(決勝進出)を、もう少しで成し遂げられそうだった。スタッフも含め、チーム全員が最後まで心を1つにして戦い続けることができた。持てる力を全て振り絞ったし、心構えや準備にも抜かりはなかった。大会を通じて、チームのパフォーマンスは実際に良かった。立派に戦った。試合後にこなしたインタビューでの反応からして、他国もそう理解してくれているようだ。代表チームとして、前に大きく1歩踏み出すことができたと思っている」と胸を張った。

 FWケーン(トットナム)は「すごく悔しい。チームとして力の限りを尽くした。決勝に進出したかったし、それだけの力もあると思っていたんだけど。もちろん、(それを実現する)チャンスをみすみす逃したという思いはある。けど、うつむくことなどなく帰国したい。今後に向けての確かな礎を築くことができたんだ。明るい未来が待っているさ」と、悔しさの中にも将来への希望を語った。

 GKピックフォードは「こういう時にこそ学ぶことができる。決勝に勝ち上がりたかったけど、個人としてもチームとしても、勝ち残れなかったことからこそ学べることは多いと思う。ありきたりのセリフかもしれないけど、これを糧により強くなって、こうした舞台に戻ってきたい。めげずにやるよ。土曜には試合(3位決定戦)も残されているから、良い形で大会を終われるようにしたい」と、ベルギーとの決戦を見据えた。