ワールドカップ(W杯)ロシア大会決勝は今日15日(日本時間16日午前0時)にキックオフ。決勝初進出のクロアチアと98年大会以来20年ぶりの優勝を狙うフランスが激突する。試合を左右するのは、クロアチアの司令塔MFルカ・モドリッチ(32=レアル・マドリード)と、フランスの守備的MFヌゴロ・カンテ(27=チェルシー)の主導権争い。世界最高峰のマッチアップに注目だ。

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 フランスにとっては相手の“心臓”モドリッチをいかに止めるかが鍵だ。担うのは守備的MFカンテ。168センチ、70キロながら無尽蔵のスタミナ、抜群の位置取りで相手の攻撃の芽を摘み続ける。今大会もメッシやE・アザールらを苦しめた。いわゆる黒子役で、同僚ジルーから「彼は2人分の仕事をしてくれる」といわれるなど信頼は厚い。

 98年のフランス初優勝当時は貧困の中、ゴミを拾ってリサイクルセンターに運ぶ仕事をしていた。サッカー選手としては15年にレスターに入ったのが転機。岡崎慎司らとともに15-16年の「奇跡の優勝」を果たし、献身的な守備が認められてチェルシーへ。そして今大会の高評価で、バルセロナがオファーを出すという話まで浮上している。

 ポグバも「僕はカンテみたいに守備はうまくないけど、喜んで働くよ」とサポートを宣言。カンテが名脇役を演じきれば、優勝を引き寄せるはずだ。