ブラジル代表FWネイマール(25=バルセロナ)の、フランス1部パリサンジェルマン(PSG)移籍がいよいよ秒読み段階に入ってきた。複数の欧州メディアによると、一両日中にも正式に発表される可能性があるという。

 移籍金は史上最高額だったポグバ(マンチェスターU)の2倍以上となる2億2200万ユーロ(約289億円)。これに5年契約とみられるネイマールへの年俸などを加えると、PSGはブラジル代表FWを獲得するために5億ユーロ(約650億円)以上のお金を投資する見通しになる。

 そんな中、ネイマールの父ネイマール・シニアさんがPSG側に「正式契約をもう少しだけ待って、8月中にしてくれ」とお願いしているという。

 英タイムズ紙(電子版)によると、ネイマールは昨年10月、バルセロナとの契約延長に合意した。その中の条項で、ネイマールが今年の7月いっぱいまでクラブにとどまった場合にのみ、ネイマールパパに契約延長の手数料が支払われることになっているという。

 その手数料の額がハンパない。庶民の我々には到底想像もできない2330万ポンド(約34億8000万円)だ。

 ネイマールパパはPSGとの契約を7月31日から8月1日に、たった1日引き伸ばすだけで、昨年10月にバルサと契約延長した際の手数料約35億円を手にすることができるのだ。そりゃ必死になってPSGに「発表を遅らせてくれ」とお願いするはずだ。

 加えて、ネイマールパパは今回PSGへの移籍が成立すれば、その手数料も手にすることになる。そんなわけで、ネイマールパパ的に、息子のバルサ残留だけはあり得ない。バルサファンには申し訳ないが、メッシ、ネイマール、スアレスのトリオは見納めの可能性が非常に高い。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)