いよいよ11日(日本時間12日)からプレミアリーグが開幕する。開幕戦から岡崎慎司のレスター対アーセナルという興味深いカードで、いまからワクワクする。
8日付日刊スポーツ本紙では今季の見どころを掲載。昨季、指揮官として初の無冠を経験したグアルディオラ監督が400億円規模の補強を行ったマンチェスター・シティーを、優勝候補の筆頭に挙げた。
確かにその通りだと思うが、予想通りにいかないのもまたスポーツの面白さ。英テレグラフ電子版では「他クラブよりもお金をかけることが、必ずしもチームの問題を解決することにはならない」という記事を掲載。
過去9シーズンで、シーズン前の移籍期間に最もお金を費やしたチームが、その後のシーズンでどうなったかを紹介している。以下、夏の移籍期間に最も補強したチームと、直後のシーズンでの成績だ。
▽08-09年=補強額1位マンチェスターC(シーズン10位)
▽09-10年=マンチェスターC(5位)
▽10-11年=マンチェスターC(3位)
▽11-12年=マンチェスターC(優勝)
▽12-13年=チェルシー(3位)
▽13-14年=トットナム(6位)
▽14-15年=マンチェスターU(4位)
▽15-16年=マンチェスターC(4位)
▽16-17年=マンチェスターU(6位)
実はここ9シーズンで、最もお金を使って補強したチームが、そのまま優勝したケースは11-12年のマンCただ1チームだけなのだ。
逆にアーセナルは15-16年シーズン前にGKチェフを獲得しただけだったが、その年は2位に食い込んでいる。
こうした現象の理由についてテレグラフ電子版は、新戦力を獲得すればファンは喜ぶが、その実、新たに加入した選手がどのくらい活躍するかは未知数だと指摘。
さらに、マンCのようにすでにクオリティーがある集団の中で、新加入選手が他のスターたちと一緒にプレーしながら、クラブに溶け込むのは容易ではないと説明。それがチームに混乱をもたらすケースが多くなってきているとした。
いずれにせよ、今季も混戦必至なプレミアリーグ。個人的には大好きなブラジル代表MFコウチーニョのいるリバプールに注目しながら(バルセロナ移籍目前という報道もあるが)、来年5月まで大いに楽しみたい。
【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)