現在スペインリーグ2位アトレチコ・マドリードのスペイン代表FWディエゴコスタ(30)が、リーグから8試合の出場停止処分を言い渡された。

0-2で敗れた6日のバルセロナ戦で、前半28分にマンサーノ主審の目の前で何事かを叫び、一発レッドカードで退場処分に。さらにカードが出た後も主審を押したり、つかんだりしていたという。試合後の審判リポートに詳細が記載され、スペインリーグ審判協会によって試合中の音声も検証されたという。

ESPN電子版によると、ディエゴコスタが叫んだのは、マンサーノ主審の母親を侮辱する言葉。日本にも「お前の母ちゃんでべそ」というフレーズがあるが、どの国にも「お前の母ちゃん…」という侮辱の言葉がある(でべそよりもっと品がないが)。ピッチ上でそんなことを言われては、主審としてもだまっていられなかったのだろう。

Aマドリードのシメオネ監督は「バルセロナの選手だって同じことを言っている。それなのに退場にならない。ディエゴコスタが言ったことはそんなに悪いことなのか」と同FWをかばったが、もう後の祭りだ。

Aマドリードの今季残り試合は7試合。したがって異議申し立てによって処分が軽減されない限り、ディエゴコスタの今季リーグ戦は終了ということになる。さらにチームとしても首位バルセロナとは勝ち点11差。逆転優勝の可能性は事実上なくなったといえる。

スペイン代表のチームメートでバルセロナに所属するDFジョルディアルバは「8試合は重すぎる。処分が軽減されることを願う」と話したようだが、やっぱりディエゴコスタは軽率すぎた。簡単に「お前の母ちゃん…」とか言ってはいけないのだ。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)