バルセロナのアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(28)が、今日20日のクラブW杯決勝、リバープレート(アルゼンチン)戦で先発する可能性が高まった。16日夜から腎臓結石の痛みに苦しみ、準決勝を欠場したが、19日の前日練習に参加。ルイスエンリケ監督も「バルサの選手は99%の状態でも試合で力を発揮できる」と話した。左脚付け根を痛めていたFWネイマール(23)もスタメンの見込みで、4年ぶり3度目の優勝へ、いよいよ「MSN」がそろった。

 役者がそろった。メッシが前日練習に姿を見せた。17日の準決勝、翌18日のトレーニングでは、ホテルで静養していたが、この日は仲間と一緒に楽しそうにボールを蹴った。スペインメディアによると、まだ腎臓結石は体外には排出されていないものの、日本での治療が奏功。痛みはずいぶん軽減されているという。

 ルイスエンリケ監督は公式会見で「バルサの選手は99%の状態なら試合で力を発揮できる」と、完璧なコンディションの1歩手前でも起用できると示唆。本人も「幸運にもずいぶん良くなった」と前向きだ。ネイマールも先発予定で、いよいよ日本初「MSN」そろい踏みとなる。

 バルサはスペインへ帰国後も30日にベティス戦を控え、年明けも2日のエスパニョール戦から試合が続く。2月には大事な欧州チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦第1戦・アーセナル戦もある。今季、左膝の内側側副靱帯(じんたい)を損傷し、9月から11月にかけて公式戦9試合を欠場したエースについては起用に慎重にならざるを得ないが、いよいよゴーサインが出た形だ。

 メッシは常々リバープレートとの決勝戦を楽しみにしていた。同FWが母国アルゼンチンのクラブと戦うのは今回でまだ2度目。前回は09年クラブW杯決勝のエストゥディアンテス戦で、延長後半に自ら決勝ゴールを決めている。また、13歳でバルサの下部組織に入団する前に、リバープレート入りの可能性もあったことから、特別な感情を持っているという。

 メッシはこの日、テレビのインタビューに「明日は難しい試合になる。リバープレートのサポーターで埋め尽くされ、90分間応援が途切れないだろう。アウェーの雰囲気になる」と話した。その目は戦う意欲十分だった。【千葉修宏】