サッカー男子で2020年東京五輪出場を目指すU-20(20歳以下)中国代表が、2017~18年シーズンのドイツ4部リーグに特別参戦する。地元開催の08年北京五輪は1分け2敗で1次リーグ敗退と面目がつぶれただけに、東京での躍進へ大胆な強化策に踏み切った。

 ドイツのメディアによると、中国の習近平国家主席とドイツのメルケル首相が7月5日にベルリンで正式発表する予定。両国は政府主導で昨年11月、中国サッカーの強化支援へ向けた提携協定を結んでおり、今回の特別参戦はその一環となる。

 受け入れるのは、全国で五つの地域に分けて実施されているドイツ4部のうちの南西部リーグ。武藤嘉紀が所属するマインツや浅野拓磨のいるシュツットガルトの2軍のほか、古豪のマンハイムなど19チーム。奇数のため各チームが1シーズンに2度ずつ休みとなるのを利用し、U-20中国代表と勝ち点のかからない試合を本拠地で行う。同代表は1年間、気候条件がいいハイデルベルク近郊に合宿する。

 各クラブには中国協会からそれぞれ1万5千ユーロ(約192万円)の礼金が支払われる。経営の苦しいクラブも少なくなく、地域協会によると全クラブが歓迎している。