マンチェスター・シティーの4季ぶり5度目の優勝が決まった。2位マンチェスター・ユナイテッドが最下位ウェストブロミッジに0-1で敗れ、5試合を残して勝ち点16差となったため、逆転の可能性がなくなった。

 マンCはここ7季で3度目のリーグ制覇。補強を重ね、現在のレギュラーはワールドカップ・ロシア大会で活躍が期待されるスターばかりだ。グアルディオラ監督の下、圧倒的な攻撃力でリーグ新記録の18連勝も達成し、独走優勝だった。

 ピッチ上での優勝決定ではなかった。現地報道では、主将のコンパニー、ストーンズら選手数人は地元のパブで、サポーターと喜びを分かち合った。「僕らはまた優勝を手に入れた。祝おうじゃないか!」とコンパニーがスピーチ。歌を歌って盛り上がった。グアルディオラ監督はマンUが最下位相手に負けるとは期待しなかったのか、ゴルフに出かけていたという。ただ、圧倒的な強さで走り続けたマンCの優勝は時間の問題だった。

 バルセロナ、バイエルン・ミュンヘンでもタイトルを重ねた指揮官の哲学が浸透した。ボール保有率と連係で相手を崩す攻撃サッカーで、33試合で93得点を量産。18連勝だけでなく、残り5試合でいずれもチェルシーが持つ最多勝ち点95(04-05年)、最多勝利30(16-17年)の記録を上回る勢いだ。前週に欧州CLは敗退したが、既にイングランド・リーグ杯を制しており、グアルディオラ監督にとっては通算23タイトル目となった。

 在籍10年目のコンパニーは「素晴らしい集団の一員であることを誇りに思う」と話す。豊富な資金力を武器に補強を続け、各国代表選手がそろう。今季もイングランド代表ウォーカーをDFとして当時世界最高の移籍金5100万ユーロ(約68億9000万円)で獲得。さらにフランス代表メンディ、ポルトガル代表ベルナルドらと大補強した。

 しかもイングランドはもちろん、ブラジル、アルゼンチン、ドイツ、フランスなど強豪、W杯優勝候補の主力が居並ぶ。ロシアでも躍動するに違いない「キラ星軍団」だけに、W杯イヤーの戴冠は必然かもしれない。