8日に欧州チャンピオンズリーグのクラブ・ブルージュ戦での招集外に不満を持っていること、そしてクラブの信頼を感じていないことにより、来夏のレアル・マドリード退団を希望していると報じられたウェールズ代表ガレス・ベイル(30)について、スペイン紙アスがその移籍先の選択肢が非常に少ないことを9日に伝えている。

移籍の最大の問題点は手取り1450万ユーロ(約17億1000万円)という非常に高額な年俸となっている。ベイルの獲得を希望するクラブは年間で税込約3000万ユーロ(約35億4000万円)の支出が必要になるのである。

そんな中、ベイルの移籍先として、プレミアリーグ復帰や中国、米国行きが可能性として浮上することになるだろう。

イングランドでは、ベイルの給料を支払うための資金を保持している、今現在リーグ戦で順位の悪いトットナムとマンチェスター・ユナイテッドが候補に上がる。両クラブとも今夏、一度は獲得に乗り出したが、最終的にベイルにそこまでの金額を支払う価値がないことを明らかにしており、実現の可能性は低いかもしれない。

一方、バイエルン・ミュンヘンも今夏、期限付き移籍での獲得に興味を持っていたが、ベイルの年俸をクラブの給与体系に当てはめた場合、非常に高額なもので断念していた。

今夏、入団間近と報じられた中国のクラブはベイルの給料を支払う十分な資金を持っている。しかし中国では自国の選手を守る手段として外国人選手を獲得する場合、支払った移籍金と同額を中国サッカー協会に収めなければいけないという規定を設けている。それが移籍の妨げになってくるだろう。

米国のクラブは今現在、ベイルの移籍金も給料も支払うことができないとみられている。実際、今シーズンのMLSの最高給取りのズラタン・イブラヒモヴィッチの年俸は720万ドル(約7億7000万円)となっている。

そのためベイルが他クラブへの移籍を望む場合、まずは今現在Rマドリードで受け取っている高額な年俸の大幅ダウンを受け入れなければならないだろう。

(高橋智行通信員)