ドイツ杯2回戦でフランクフルトMF長谷部誠(35)は、MF宮市亮が所属する2部ザンクトパウリ戦にフル出場し、2-1の勝利に貢献した。リベロとしてプレー。キャプテンマークを巻き、187センチの長身FWギョケレスとマッチアップ。競り合うシーンが多かったが、ほとんどの場面で勝ち、試合の展開を読んで相手の前に出てボールをカットするなど、経験の差を見せつけた。

7月25日の欧州リーグ予選から今季が始まり、この試合で早くも、公式戦20試合目になった。リーグ戦と国内杯、欧州リーグと3つの大会に出場している。「昨年もやってましたけれど、今シーズンの方が欧州リーグの予選からやってるので。僕らは6試合多いですし、ここの連戦は中2日で4連戦なので。まあ、体力的に結構きついですけれど。そういうなかで、やっぱり勝つことが一番大事だと思う。しんどいはしんどいですけれどね」とコメント。体力的にきついが、勝てたことが重要だと話した。

多くの試合が行われる中で、長谷部が試合に出なかったのは1試合のみ。35歳とベテランの域だが鉄人ぶりを発揮している。ローテーション(メンバー変更)について「あるんじゃないかなと期待してやってますけれど(笑い)」と冗談交じりに話した。だが、負傷者が続出しているチーム状況もあり「自分は休まず、やらなければいけないかなと思う」と覚悟を決めている。

対戦相手の宮市も素直に脱帽。「特に長谷部選手はもう、とんでもない人だなと思いましたね。やっぱりパス1つにしても、パススピードにしても、落ち着きにしても。あの年齢でフランクフルトの中心で、リーダーとしてやっているというのは、とんでもないことだと思います」と尊敬のまなざしを向けられた。(中野吉之伴通信員)