新型コロナウイルスの影響により、スペイン・マドリードで自宅待機中となっているレアル・マドリード所属のベルギー代表FWアザール(29)が25日、ベルギーの国営放送局RTBFのインタビューに応じている。

2月22日に行われたレバンテ戦で負傷し、右足腓骨(ひこつ)の亀裂骨折と診断され、今月5日に手術を行い、リハビリを継続しているアザール。そんな中、母国の放送局から現在のマドリードでの状況について問われ、「元気だよ! 自分に気を配りながら家から出ていない。良くなっているし、1週間前に抜糸したんだ。今は少し激しいトレーニングに取り組んでいる。もう歩けるし、全てがうまくいっているよ」と答えた。

欧州選手権が来年に延期されたことについては「大会を迎えるのを楽しみにしていたので、延期にガッカリしている。出場するつもりだったし、数週間前に手術したからね。1年後の2021年になったのは残念だけど、足首は僕がいい状態でプレーできるようになっているはずだ。ファンにとっては夏ごとに国際大会を見たいだろうから辛く残念に感じていると思う。でも人生には取りやめなければならない、優先すべきこともあると思う。他のみんなと同じように、僕は来年まで待つつもりだ」と語った。

シーズン再開の時期については「楽しみにしている。昨日、ジダン監督から電話があった。僕たちができるのは健康を保つことだ。そして全ての選手が準備している。リーグ戦が再開されるのか分からないけれど、プレーすることができ、シーズンの終わりがいい形になることを願っている。もしそうならなければ僕たち全員がガッカリするだろうけど、物事とはそういうものだ」と明かした。

新型コロナウイルスへの恐怖については「感染しないとは言わないけど、僕は家の中にいて、誰も来ないし、誰とも会えないんだ。他のみんなと同じように少し怖さはあるけれど、特にそれを他人にうつすことが怖い。それが最も厄介なことだからね。僕たちには世話してくれる人たちがいる。僕はより大きな問題を抱え、最も弱い人たちのことを心配しているよ」と返答した。

今シーズンの出来については「レアル・マドリードでの1年目はひどかったが、全てが悪かったわけではない。今シーズンはチームにフィットするためのシーズンだからね。2シーズン目に裁かれることになるだろう。来シーズンいい調子でいられるかどうかは自分次第だ。チームのグループは素晴らしいし、新しい人たちを知ることができた。僕にとってそれはすごい経験だ。まだ契約が4年残っているし、いい状態になれることを願っている」と話した。(高橋智行通信員)