ブラジルの古豪ボタフォゴのMF本田圭佑(34)が26日、生活するリオデジャネイロから設立を発表していた「学校」について、YouTubeを通じ、用意した映像で、自分の言葉で説明した。

黒いTシャツ姿の本田は画面の中で、「リーズナブルで本当に大事なことを学べるオンラインスクールにしていきたい」と語った。

「学校」はオンライン上に設立し、対象は中高生。料金は月額1ドル、約110円だという。なお、教育法上で認められた正規の学校ではない。

早速7月28日にはプログラミング、同31日にはスポーツ経験が社会にどう生きるのか? といったテーマの授業が用意されているようだ。

学ぶのは「生きるために必要なことは何なのかということ」。そのヒントとして本田は「(その能力は)変化する。絶対にこれが必要だという能力はない。それに対応する、変化に対応する能力こそが、生きるために必要な能力。自分で考えて行動する力が、皆さん、弱いです。なぜだと思いますか? トレーニングを積んでないんです。学校や家での生活は答えを用意されていませんか?」と訴えた。

「日本の子どもたちは(自分で考えて行動するという)大事なことを教えられていない。僕は、今学んでいるんですけど、それでは遅い」と危機感を強調した。

本田のメッセージは熱を帯び、身ぶり手ぶりで、熱く語り続けた。

「何やるかは、ものすごくシンプル。しっかりと大事な情報を皆さんの頭の中に入れていきたい。経済のこと、お金のこと、国家、軍隊、宗教、いろんなことありますよね、社会のこと仕事、家族、恋愛、性、性教育…。学んでないわけですよ、教えられてないんですよ。それを実際に世の中で戦っている人からインプットしてもらえるように、僕らの学校は運営していきたいと思います」

21日には、本田が最高経営責任者(CEO)を務めるNowDo株式会社が「学校」の設立を発表していた。

本田は「教育」を人生のテーマとしており、関連する発言が多い。

2010年の南アフリカのワールドカップ(W杯)の際、開催地の南アで、チームで孤児院に行った時に、多くの子どもたちの将来について聞き「衝撃を受けた」ということで、教育に取り組むようになった。「サッカースクールを世界に広げたところで、貧しい人は貧しいままだ」とし、世の中を変えるために投資をスタートし、会社も立ち上げた。

今年5月にはツイッターで「学校の宿題は嫌ならやらんでいいと思う。あのやってない奴があかんみたいな空気が辛すぎる」(原文ママ)とつぶやいた。

また、17年5月には同じくツイッターで「いつも反対されるけど、本当に学校なんか行かないとあかんかな? 好きなら行けばいいと思うけど。何やろ。もっと自由で良いんちゃうかな?」と訴えている。