バルセロナFWリオネル・メッシ(33)が退団の意思をクラブに通達したとスペイン各紙が25日、一斉に報じている。

以前よりクラブに不満を持っていたメッシだが、クーマンが敢行する親友のFWルイス・スアレスに戦力外通告するなどの大改革で怒りが爆発し、弁護士を通じてブロファックス(スペインの郵便局の書類送付ファックスサービス。法的文書を送る時などに用い、裁判の証拠としても有効)をクラブに送り、今夏で退団する意向を伝えたとのことだ。

バルセロナとの契約は来年6月30日まで残り、それには毎年6月10日までに退団の意思を伝えた場合、契約を一方的に解除できる条項が含まれていた。しかしすでにその期限が切れているため、メッシを獲得したいクラブは契約解除金に設定されている7億ユーロ(約875億円)を支払う必要があるとバルセロナ側は主張している。

一方、メッシの弁護士は、今年は新型コロナウイルスの影響を受け、シーズンが自然な形で終了したわけではないため、現時点でもその条項が有効だとバルセロナに説明したという。

また、スペインのラジオ局オンダ・セロによると、メッシは来週実施予定の、プレシーズン開始前のPCR検査を受けるつもりはないとのことである。

そして移籍先の候補として、マンチェスター・シティやインテル・ミラノ、さらには米MLSのクラブ、母国アルゼンチンのニューウェルズ・オールドボーイズなどが挙がっているとスペイン紙ムンド・デポルティボは伝えている。

メッシはバルセロナでこれまで、最多34タイトルを獲得して634ゴールで最多得点者となり、シャビ(767試合)に次ぐクラブ史上2番目に多い公式戦737試合に出場している。(高橋智行通信員)