ユベントス入りが間近と伝えられるバルセロナのウルグアイ代表FWルイス・スアレス(33)に2つの問題があるとスペイン紙アスが6日、報じた。

スアレスは新監督に就任したばかりのロナルド・クーマン氏から、新シーズンに向けて戦力外通告を言い渡された後、移籍先を探しており、現在、すでにユベントスと合意に達したという。しかし、同紙はスアレスがバルセロナと契約解除で同意していないことが主な問題だと伝えている。

その理由はスアレスが来年まで契約が残る中で戦力外になったため、契約解除金の受け取りを希望しているためである。一方、クラブは新型コロナウイルスの影響による財政難のため、契約解除で合意できていないという。

ユベントスはスアレスをFW補強の第一選択肢にしているものの、新監督のアンドレア・ピルロ氏は早急に新たなFW獲得を望んでいるため、この契約解除の遅れを懸念しているという。

ピルロ監督はチームの核となる新たなFWの入団を、移籍市場の終了する10月まで待つつもりはなく、もしスアレスとの正式契約に時間がかかる場合、別のオプションとして候補に挙げているローマのエディン・ジェコやアトレチコ・マドリードのアルバロ・モラタ獲得に動くとみられている。

ピルロ監督にとってこの2選手はお気に入りではないが、できる限り早くチーム作りの仕事に集中するため、早急にメンバーを確定することを望んでいるという。

もう1つの問題はユベントスが今夏、獲得可能なEU圏外枠の2選手とすでに契約を結んでいるため、スアレスがイタリアのパスポートを取得する必要があること。スアレスはこれまで妻がイタリア国籍を保持しているため、スペインではEU圏内の選手として認められていた。しかし、イタリアでプレーするためには新たに領事館で試験にパスし、イタリアのパスポートを手に入れる必要があるという。また、この手続きを終えるには最低でも1カ月かかるという。そのため、ユベントスにはジェコやモラタ獲得に動く可能性が十分に残されている。(高橋智行通信員)