スペイン人MFイスコ(28)が今季終了後にレアル・マドリードを離れ、セビリア行きを希望していると、スペイン紙アスが29日に報じている。

同紙によると、イスコは来夏Rマドリードを退団し、かつてスペイン代表やRマドリードで指導を受け、最も手厚いサポートを受けたと感じているセビリアのジュレン・ロペテギ監督の下で再びプレーすることを望んでいるとのことであり、ロペテギ監督もイスコを受け入れると伝えている。

イスコは2017-18シーズン、ロペテギが監督を務めたスペイン代表の一員としてプレーした、サンティアゴ・ベルナベウで行われたイタリア戦(3-0で勝利)で最高のパフォーマンスを披露した。またRマドリードでもジネディーヌ・ジダン監督の絶対的な信頼を受け、2017年と2018年の欧州チャンピオンズリーグ決勝に先発出場し、チームの優勝に貢献し、当時、移籍情報サイト「トランスファー・マーケット」でのイスコの市場価値は9000万ユーロ(約112億5000万円)と、自己最高額を記録した。

しかし現在、状況は一転している。今季、ジダン監督の信頼を失っているイスコは、公式戦11試合に出場するも、わずか357分間しかプレーしておらず、0得点0アシストとなっており、現在の市場価値は2000万ユーロ(約25億円)までに暴落している。

Rマドリードとの契約は22年6月30日までの約1年半。イスコは当初、今冬の移籍市場での退団を希望していたが、中盤の人材不足やけが人を考慮したジダン監督が拒否したとのこと。一方、来夏の場合、クラブはリーズナブルな価格での退団を受け入れるという。

このような状況で、イスコの人気は非常に高く、ユベントス、マンチェスター・シティー、エバートンなど、ヨーロッパのさまざまなビッグクラブが獲得に興味を持っているという。イスコがセビリアに移籍する場合、Rマドリードは1500万ユーロ(約18億7500万円)~2000万ユーロ(約25億円)の移籍金を要求するつもりだとアス紙は伝えている。

また新型コロナウイルスの影響を大きく受け財政難のRマドリードは、イスコを放出することにより、年俸手取り700万ユーロ(約8億7500万円)を削減でき、移籍金と合わせ、イスコを2013年夏にマラガから獲得した際の移籍金3000万ユーロ(約37億5000万円)に近い金額を節約できるという。(高橋智行通信員)