欧州チャンピオンズリーグ(CL)決勝トーナメントが2月16日(日本時間17日)にスタートした。

かつてユトレヒト(オランダ)でプレーし、現在は日本サッカー協会(JFA)技術委員会強化部会員として欧州サッカーに精通する元日本代表MF藤田俊哉氏(49)に同大会への思い入れや見どころ、予想などを聞いた。

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<アトレチコ・マドリード-チェルシー>23日(日本時間5時)

アトレチコ・マドリードは昨季欧州CLでリバプールの連覇を阻止するなど、大舞台での経験、勝負強さを備えている。そんな中、注目は21歳のポルトガル代表FWジョアン・フェリックス。すでに国内リーグでは地位を築きつつあるが、本当の世界的スターにのし上がるためにはCLでの活躍は必須となる。一方のチェルシーはトゥヘル監督の就任後、チームは上向き。欧州CL初優勝となった11-12年大会では、途中でビラスボアス監督からディマテオ監督に交代しており、今大会でも当時の再現を狙う。

<ラツィオ-バイエルン・ミュンヘン>23日(日本時間5時)

Bミュンヘンの圧倒的有利は揺るがない。「この予想は外さない。サッカーはドイツが勝つから(笑い)」と藤田氏。エースのポーランド代表FWレバンドフスキはブンデスリーガで驚異的なペースで得点を重ね、他にもニャブリ、ミュラー、サネといった攻撃陣から、GKノイアーを中心とした守備陣までとにかく穴がない。一方のラツィオはとにかく相手の猛攻をしのぎ、インモビレ、カイセド両FWらの一撃にかけたい。

◆欧州CL 欧州のクラブレベルで最も権威ある国際大会。55-56年に欧州チャンピオンズ杯の名で始まり、92-93年に現在の名称に変更。前身大会を含め最多優勝はレアル・マドリード(スペイン)の13度で、ACミラン(イタリア)が7度で続く。昨季は新型コロナウイルスの影響で準々決勝からホームアンドアウェー方式でなく、リスボンでの短期集中開催となり、バイエルン・ミュンヘン(ドイツ)が史上初めて全勝優勝を成し遂げた。

◆テレビ放送 欧州CL決勝トーナメントはWOWOWで全試合生放送、同時配信。欧州リーグ決勝トーナメントも注目試合を生放送、同時配信される。