レアル・マドリードなど欧州強豪12クラブが創設することで合意した「スーパーリーグ」について20日までに、関係者から続々批判の声が上がった。欧州メディアによると、国際サッカー連盟(FIFA)とともに反対の姿勢を鮮明にしている欧州サッカー連盟(UEFA)が、同リーグに参加するクラブを今季欧州チャンピオンズリーグ(CL)、欧州リーグから除外する可能性があるという。

賞金額などに影響するため、UEFAは今週中に法務担当も交えた話し合いを行い“制裁”を最終決定したい意向。欧州CLでは4強のうちRマドリード、チェルシー、マンチェスター・シティーが除外対象。残るパリ・サンジェルマンと、準々決勝で敗れたクラブが復活して優勝が争われる可能性も出てきた。

元イングランド代表MFデービッド・ベッカム氏も明確に反対の意思を表明した。マンチェスター・ユナイテッド、Rマドリード、ACミランと、リーグ参加予定3クラブでプレー経験のある世界を代表するスターは、昇降格がなく、一部クラブに利益が集中することを問題視。自身のインスタグラムに「フットボールはみんなのためのもの。競争は成績に基づいたフェアであるべき。その価値観が守られないと、我々が愛するフットボールは危うくなってしまう」とつづった。

参加予定クラブのリバプールMFミルナーは19日のリーズ戦後「多くの疑問がある。個人的な意見だが願わくば始まらないでほしい」。もともとスーパーリーグ構想に反対していたクロップ監督も「我々は何も知らされていないんだ」と計画が一部経営陣だけで進められていると指摘した。

◆スーパーリーグ 欧州CLに代わる大会を目指し、レアル・マドリードなど欧州強豪クラブが新たに創設する新リーグで、20クラブが参加予定。国内リーグは脱退せず、欧州CLに代わる大会として平日に開催する構想。現時点で参加を表明したのは、マンチェスター・ユナイテッド、リバプール、アーセナル、マンチェスター・シティー、チェルシー、トットナム、レアル・マドリード、バルセロナ、アトレチコ・マドリード、ユベントス、ACミラン、インテル・ミラノ。