英政府関係者や医療関係者の間で、マンチェスター・シティーとチェルシーのサポーターに対して「決勝戦が行われるトルコ・イスタンブールへ行ってほしくない」という声が上がっている。

英紙デーリーメール電子版によると、欧州サッカー連盟(UEFA)はアタテュルク・スタジアムで行われる決勝を有観客で行いたい意向で、スタジアムのキャパシティーの約3分の1となる2万5000人の観衆の入場を許可する見通し。対戦する両クラブのファンにはそれぞれ4000枚ずつチケットが割り当てられるという。

だがトルコは現在、5月17日まで続くロックダウンの真っ最中。4月のピーク時には1日で6万人が新型コロナウイルスに感染し、300人が亡くなった。現在もトルコのコロナ感染率は英国の12倍にのぼるため、英政府関係者らはサポーターたちが決勝戦に出向き、コロナに感染して国内に戻ってくることを危惧しているという。労働党の所属議員であるケビン・ブレナン氏は「決勝の舞台を英国に移すべき。イスタンブールの人々には悪いが、感染のリスクを考えるとその方がより安全だ」と提言している。

現時点で英国民は基本的には海外へ渡航することはできない。だが17日に規制が緩和され、コロナ感染がそれほどひどくない国には旅行できるようになる可能性がある。政府による緩和の内容がどのようになるか注目されている。