アトレチコ・マドリードのスペイン人MFサウール・ニゲス(26)とバルセロナのフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマン(30)にトレードの可能性が浮上していると、スペイン紙ムンド・デポルティボ電子版が10日に報じた。

トレード話はまだ初期段階だが両クラブにメリットがあり、すでに水面下で双方が動きだしているという。

サウールの契約は26年6月30日まで残っており、Aマドリードは契約解除金を1億5000万ユーロ(約195億円)に設定している。サウールは以前から環境を変えることを望んでいるが、クラブを満足させるオファーが届いておらず、移籍は実現していない。

一方バルセロナはオランダ代表MFワイナルドゥム獲得失敗後も中盤の補強を目指している。極度の財政難で、重要な選手を獲得するにはトレードしかない。しかも最優先課題であるメッシとの再契約にはチームの年俸総額削減が必要で、高額年俸選手のグリーズマン放出は願ったりかなったりとも言える。

バルセロナのクーマン監督はメッシを残留させることができるのであれば、グリーズマン放出もやむなしと考えており、Aマドリードのシメオネ監督は、かつてチームの中心として素晴らしい活躍を見せたグリーズマンの復帰を歓迎するという。このトレードではグリーズマンの高額な年俸が障害になるが、Aマドリード側はグリーズマンが減俸を受け入れると楽観視しているという。(高橋智行通信員)