【マドリード=高橋智行通信員】日本代表MF久保建英(20)が所属するマジョルカは敵地でレアル・マドリードと対戦し、1-6と大敗を喫した。

前節ビリャレアル戦に0-0で引き分け、リーグ成績が5試合2勝2分け1敗の勝ち点8のマジョルカは、6人の負傷者を抱える中、7人を入れ替える大幅なローテーションを実施し、4-2-3-1で臨んだ。

久保は所属元クラブとの特別な一戦で5試合連続の先発出場を果たし、再び右サイドハーフでプレーした。試合前、スタメン発表で久保の名前が呼ばれた際、スタンドから大きな拍手が起こっていた。

Rマドリードは前節バレンシア戦で2-1の逆転勝利を収め、リーグ成績を4勝1分けの勝ち点13と無敗をキープ。4人を入れ替えるローテーションを行い、4-3-3でプレーした。

試合開始直後の3分、マジョルカが守備ラインでパスをつないだ際、この日がトップチームデビューのガヤがトラップミスしたところ、スペインリーグ得点王のベンゼマがボールを奪い、早々に先制点を決め、今季7点目を記録した。

マジョルカは前半5分、右サイドに大きく開いた久保がロングパスを巧みなトラップで受けてミゲルをかわし、シュートに持っていくが枠を捉えられなかった。

一方、Rマドリードは同7分、アセンシオがCKを直接狙い、あと1歩でゴールというところでGKマノーロ・レイナにセーブされた。

その後はRマドリードに主導権を握られ守備に追われたマジョルカだったが、同18分に巧みなパス回しからラゴ・ジュニオルがシュートを打ち、同20分に季康仁の美しいヒールパスから再びゴールを狙うが、ともに枠を捉えられなかった。

Rマドリードは同24分、ロドリゴが中央に入れたボールがDFに当たりGKにセーブされた後にアセンシオが追加点を奪うと、マジョルカは直後の同26分に季康仁がRマドリード守備陣を単独突破し、1点を返した。

しかしマジョルカの喜びもつかの間、Rマドリードは同29分にミリトンが前線に送ったボールをベンゼマがDFを背負いながらうまくつなぎ、DFラインの間を抜け出したアセンシオが冷静にこの日2点目を記録した。

その後はRマドリードのワンサイドゲームとなり、ビニシウス、アセンシオ、ベンゼマが立て続けにゴールを狙っていった。久保はRマドリード戦出場は5回目だが、サンティアゴ・ベルナベウでプレーしたのは初。右サイドで守備に追われる時間が長く、時折ドリブルを仕掛けるが突破できなかった。また途中から右ひざを痛がるそぶりを見せ、ハーフタイムに交代した。

後半開始後、Rマドリードは前半同様に積極的に攻め、後半4分にベンゼマがロドリゴのクロスボールをゴール前で合わせ追加点を奪ったが、モニター確認後にファウルで取り消された。しかし同10分、アセンシオがペナルティーエリア外からミドルシュートを決めハットトリックを記録した。

その後、マジョルカが3人を同時に交代して反撃に出て、ラゴ・ジュニオルや季康仁、アブドンがゴールを狙うもチャンスを生かせない。反対にRマドリードは33分にベンゼマ、39分にイスコが次々と追加点を奪っていった。

マジョルカは1-6の大敗を喫し3戦未勝利となった。リーグ成績は6試合2勝2分け2敗の勝ち点8で暫定10位となっている。次節、残留争いの直接のライバルであるオサスナと26日に対戦する。