人口約270万人の小国モルドバからやってきた初出場のシェリフが、欧州チャンピオンズリーグ(CL)史上最多13度の優勝を誇るレアル・マドリード(スペイン)から金星を奪った。

前半25分に左クロスからウズベキスタン代表FWヤフシボエフがヘディングゴールを決めて先制。1-1の後半45分にはルクセンブルク代表MFティルがペナルティーエリアのすぐ外から豪快な左足ミドルシュートをゴール左上に決めた。

開幕2連勝となったシェリフのウクライナ人指揮官、ベルニダブ監督は「Rマドリードを相手にこんな試合ができるなんて。本当に感動しているし、選手たちに感謝したい。彼らはチームとして戦い、勝利に値するプレーを見せた。選手たちを誇りに思うし、我々は正しい道を進んでいる。それを続けていきたい」と話し、「まだ16強(決勝トーナメント)については考えていない。まだ(1次リーグで)重要な試合があと4試合も残っている」と気を引き締めなおした。

 

◆モルドバ共和国 かつてソ連を構成していた国家の1つ。1991年8月27日に独立した。外務省の公表データによると、面積は九州よりやや小さい3万3843平方キロメートル。人口は19年10月の時点で268万2000人。首都はキシニョフで、公用語はモルドバ語。ロシア語も通用する。民族は約75%がモルドバ人(ルーマニア系)で、その他にウクライナ人、ロシア人など。観光資源に乏しく「欧州で最も貧しい国」とも言われる。現在はドニエストル川東岸地域が沿(えん)ドニエストル共和国として事実上、独立状態にある。