【ドーハ(カタール)21日(日本時間22日)=千葉修宏】バルセロナ、スペイン代表で活躍したレジェンドで、現在カタール1部アルサドを率いるシャビ監督(41)が、苦しい戦いが続く古巣バルサの指揮官就任について「準備はできている」と明言した。

シャビ監督は22日に行われるカタール国内カップ戦「アミール杯」決勝・アルライヤン戦の前日会見に参加。「カタールにいて幸せだ」とした上で「(前回)バルサが連絡してきた時は監督になって3カ月だったから(断った)。今は違う。準備はできている」と話した。以下、同監督の会見での一問一答。

 

-明日(22日)の試合に向けて

シャビ監督 (相手の)アルライヤンと戦う準備はできている。監督の(元フランス代表)ブラン監督をはじめ、向こうのことはリスペクトしている。でもこれはカタールの「クラシコ」だ。私は自分のチームを信じている。良いプレーをして、チャンスをつくり、ゴールを決める。明日もスタイルは変えない。攻撃して勝ちたい。このアルトゥママ・スタジアムのお披露目試合だし、両チームにとって素晴らしい一戦になるだろう。

-何が勝敗を分けるか

シャビ監督 すべての細かい部分が差になって表れる。決勝戦ではミスは許されない。自分たちが優勝候補だとは思わないし、決勝ではどちらが勝ってもおかしくない。前回対戦で勝っていたとしても難しい試合になる。ただ、準備はできているし、チームに期待はしている。強い気持ちで勝ちにいく。

-攻撃面に比べ、最近は失点が多いが

シャビ監督 そうだね、その意見には同意する。前戦(6-4で勝った17日アルガラファ戦)では多くのゴールを決められた。でも選手たちとは話し合ったし、決勝戦では同じような失点はしない。ブラヒミやハメス(ロドリゲス)、ボリのような強力な選手たちを止めるには、我々が細かい部分からコントロールする必要がある。

-カタールでの「クラシコ」(対アルライヤン)を制して優勝することがなぜ特別なのか。そして24日にはスペインで本家「クラシコ」も行われる

シャビ監督 「バルセロナ-Rマドリード」と同様に、ここでのクラシコも何が起きるか分からない。みんなアルサドが優勝候補だと言ってくれるけど、すべては選手にかかっている。サッカーで一番重要なのは選手。自分は指揮官としてクオリティーを備えた彼らにアイデアを与えるだけだ。スペインでのクラシコは、もちろんバルセロナが勝つことを祈っている。カンプノウでの試合だし、勝てるのではないだろうか。

-このアルトゥママ・スタジアムでのお披露目試合だが

シャビ監督 22年W杯でも使用される、この素晴らしいスタジアムの最初の試合ということで、とても興奮している。このスタジアムはカタールのW杯へ向けた努力の表れだし、このようなスタジアムで試合ができるのは特権だし、ラッキーだ。自分もプレーしたいよ。できないけどね(笑い)。

-カタールのサッカーはどのように進歩しているか

シャビ監督 この(カタール代表を強化する)計画の一部を担うことができて誇りに思う。彼らは22年W杯でも活躍してくれると思う。(最近の親善試合で)ポルトガルやセルビアに負けはしたが、19年アジア杯で優勝したことも忘れてはならない。代表はとても進歩していると思う。

-アルサドにどうやって自分のスタイルを植え付けたのか

シャビ監督 私は自分が考えるサッカーが1番だと思っている。だからこのチームにそれを浸透させるために努力した。こっちの方が勝つ可能性が高いと。もともと別のスタイルだったから、最初は苦労したよ。でも今は選手全員が楽しんでプレーできていると思う。ポゼッションを大事にして攻撃することが、サッカーを楽しむことにつながるんだ。

-カタールで経験を積んだ今では、世界のどのチームでも指揮できると思うか

シャビ監督 イエスだ。準備はできていると思う。(前回)バルサが連絡してきた時は監督になって3カ月だったから(断った)。今は違う。私はカタールにいて幸せだし、アルサドの監督であることを誇りに思っている。選手から多くのことを学んだし、経験も積んだ。イエス、私は準備はできている。